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【今週のピックアップデッキ】アゾリウス兵士/緑単鱗アグロ/4cヘルガオムナス

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2024.08.02

mtg Yuyan

こんにちは。 細川 侑也(@yuyan_mtg)です。 今週のピックアップデッキでは、ちょっと珍しいデッキを、軽い解説を交えて紹介していきます。 アゾリウス兵士(スタンダード) スタンダードリーグ:5-0 By TIMBITS ローテーションにより新しくなったスタンダード環境。 《放浪皇》や《記憶の氾濫》、《策謀の予見者、ラフィーン》に《婚礼の発表》など、スタンダードの顔だったカードたちが消え、環境は文字通り一新しました。その新環境で早速結果を残したのはアゾリウス兵士。かつてはプロツアーでも活躍したデッキでしたが、ここ1年ほどはその名前を聞いていませんでした。アゾリウス兵士は、質の高い兵士クリーチャーと少しのカウンターを入れた白単のアグロデッキ。《毅然たる援軍》でトークンを出し、《イーオスの遍歴の騎士》で攻め手を確保し、兵士を強化する《雄々しい古参兵》で全体強化してフィニッシュ。《先兵の飛行士、ハービン》は強力で、地上が止まった後のフィニッシャーとして活躍してくれます。『ブルームバロウ』から加わった新戦力は《花足の剣豪》。雄姿によってハツカネズミが+1/+0の修整を受ける、1マナ1/2の兵士・クリーチャー。1マナの兵士であり、3マナで1/2と1/1の兵士を場に出せる点が強く、採用されています。雄姿能力自体も《ヨーティアの前線兵》で誘発することができ、新生でトークンも生み出していれば、一気に大ダメージも稼げます。これまで1枚から複数の兵士を生み出すカードはなかったので、このカードの加入は大きい。しかも《微風の歩哨》で戻して再度新生し直す…なんて使い方も。たった1枚のアンコモンでデッキの強さは大きく変わるもの。アゾリウス兵士は、かつての輝きを取り戻せるのでしょうか。 緑単鱗アグロ(パイオニア) パイオニアリーグ:5-0 By FRANTICORE +1/+1カウンターの数を1個増やす《硬化した鱗》と言えば、モダンの鱗親和のキーカードとなっていますが、その《硬化した鱗》がパイオニアでも活躍!このデッキは、実にたくさんの+1/+1カウンターにまつわるカードたちで溢れています。まずは《棘を播く者、逆棘のビル》。上陸するとカウンターを付与。そして《金脈のハイドラ》。こちらは戦場に出る時のカウンターの数が増えます。《翡翠光のレインジャー》は探検によって乗るカウンターが増えます。そして一気にカウンターを増やせるのが《アーク弓のレインジャー、ビビアン》。クリーチャー2体に1つずつカウンターを乗せれば2つずつになり、更にトランプルもつくオマケつき!チャンプブロックしようとしていた相手は絶望するでしょう。更にここに加わるのが『ブルームバロウ』の《亭主の才能》。置いた時にはカウンターを乗せるだけですが、強力なのはレベル2。たった1マナでレベルアップし、カウンターが置かれているパーマネントが護法(1)を持ちます。この地味な除去耐性はうっとうしいことこの上なし。しかもレベル3になると、置かれるカウンターが倍になります。《硬化した鱗》があると、1個置かれるカウンターが2個になり、それが倍なので、4つ乗ることに!2マナで出したターンも最低限の活躍をし、レベルを1つあげれば除去耐性付与、レベル3になるとクリーチャーがすべてフィニッシャークラスに変貌と、まさにこのデッキのために生まれてきたようなカード!たくさんの+1/+1カウンターで気持ちよくなりたい方はこのデッキがオススメ!《歩行バリスタ》が禁止なのが残念でなりません。 4cヘルガオムナス(モダン) モダンリーグ:5-0 By RESPECTTHECAT 《孤独》や《力線の束縛》で除去し、《創造の座、オムナス》《一つの指輪》でライフ回復を得ながらアドバンテージを無限に獲得していく4色のコントロール、それが4cオムナス。かつては大人気のデッキでしたが、まずは《空を放浪するもの、ヨーリオン》、この間は《豆の木をのぼれ》と《激情》が禁止され、今ではすっかりモダンで姿を消してしまいました。 そんなオムナスが新たな相棒を引き連れてモダンに帰ってきました!それが《神経質な予見者、ヘルガ》です。マナ総量が4以上のクリーチャー呪文を唱えるたびに自身を強化し、ライフを得て、ドロー。更にタップすることで、マナ総量が4以上のクリーチャーやXのクリーチャーに使用できるマナを、自身のパワー分生み出せるという、オムナスが待ち望んでいたクオリティのカエルです。《創造の座、オムナス》、《孤独》、《緻密》の3種で誘発し、その内《孤独》と《緻密》はピッチスペルなので、手札の消耗を抑えながら0マナで相手に干渉し、その間に《神経質な予見者、ヘルガ》が大きくなっていきます。禁止された《豆の木をのぼれ》のようなカードですね。ライフを得ながら自身を強化していくのは《豆の木をのぼれ》にはない《神経質な予見者、ヘルガ》の強み。《緻密》で誘発するのも大きいですね。4cオムナスはモダンでも非常に人気のアーキタイプ。復権するのか注目ですね!

【ゆうやんのデッキメモリー】初めてのデッキ"ブルードスター親和"

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2024.07.31

mtg Yuyan

皆さんこんにちは。 ゆうやんのデッキメモリーは、今年でマジックを初めて21年目になる僕が、思い出に残っているデッキを紹介していく記事です。 昔を知っている方は一緒に懐かしんで、知らない方は昔話にお付き合いください! マジックとの出会い 僕がマジック:ザ・ギャザリングと出会ったのは、中学生の時だった。 僕の地元は中野駅に自転車で行ける距離で、その日も特に理由もなく、中野で遊ぶことに。常に人で賑わう中野サンモールを、特に何か買うわけでもなく歩き、そのままブロードウェイへ。いつもは2階に上がってそのアングラな雰囲気を楽しむところだったが、その日はなぜか1階をもう少し歩いてみることにした。そして…一件の店の前で立ち止まった。ただでさえ狭い店内に置かれているショーケース。その中にはカードが並び、小さい机では2人の大人がカードゲームをプレイしていた。小学校で遊戯王は流行っていたから、カードゲーム自体はもちろん馴染みがあったが、大人がカードを遊んでいるのを見たのは初めて。なかなかの衝撃だった。そのお店はアメニティドリーム中野店。後に知ることになるのだが、そこで遊んでいたのは、アメニティドリームの社長と副社長。興味津々にショーケースを見つめる僕に、2人は話しかけてくれた。「プロとかもいて、賞金がもらえるんだよ」「うちのお店にもプロが遊びに来てるんだよ」そのお店によく遊びに来るというプロは、日本人初の殿堂表彰者、ローリー(藤田 剛史)さんで、それから20年後にローリーさんと僕が焼肉を食べることになるのだから、人生とはわからないものだ。「プロがいて、賞金をもらっている」その言葉は、中学生の僕には衝撃的すぎた。そして中学生がなけなしのお小遣いでデッキを組むには、それは十分すぎる言葉だった。 ブルードスター親和 「今が一番いい時だよ!今ならめちゃくちゃ強いデッキが安く組めるよ!」今聞くと実に胡散臭い言葉だが、言われるがままに組んだデッキは、今考えてもすごく安くて強く、その言葉通りだったと思う。 悪名高き初代『ミラディン』の代名詞ともいえるデッキ、親和だ。当時トップレアだった《金属モックス》は3000円で当然買うことはできなかったが、それでも十分な強さだった。 このデッキはほとんどのカードがコモンで、レアの《ブルードスター》も1枚80円。確か一番高いカードは《空僻地》で300円程度。その次は150円の《稲妻のすね当て》、100円の《知識の渇望》だったと思う。後は全部10円で買ったはず。デッキコンセプトは単純。アーティファクトを並べて親和を稼ぎ、《金属ガエル》、《マイアの処罰者》、《厳粛な空護り》、《ブルードスター》を高速召喚する。《稲妻のすね当て》で《ブルードスター》を突然走らせたり、0マナで《マイアの処罰者》や《金属ガエル》を出して《踏みにじり》と《分散の盾》を構えるなど、突然死のあるクロックパーミッションだった。特に《分散の盾》と親和クリーチャーの相性の良さは目を見張るものがあった。《マイアの処罰者》を出していればほぼ2マナの《対抗呪文》だし、《金属ガエル》でも《神の怒り》を打ち消せる。《分散の盾》と親和クリーチャーたちの相性の良さに驚き、「似たようなカードですごいことできないかな?」と大人たちに聞いた結果、《流れ込む知識》を見つけた時は感動したものだ。《ブルードスター》で10枚引いたことがある人、友達になりましょう!このデッキを使ってアメニティドリーム中野店に毎日行き、とにかく対戦しまくっていたが、勝率は8割ぐらいあったはず。みんなカジュアルデッキで遊んでくれていたおかげだろうけど。ここでたくさん勝たせてもらったから、マジックというゲームにのめり込んでいったのだと思う。その内、アメニティドリーム中野店以外の場所でもマジックを遊びたくなった僕に、社長は「フライデーナイトマジック」の存在を教えてくれた。僕がマジックに更にのめり込むきっかけになり、そして人生で初めて出たフライデーナイトマジックで《アクローマの復讐》に1対8交換を取られて泣くことになるのだが、それはまた少し先のお話。

【週刊メタゲーム通信】圧倒的ナドゥ環境に切り込む、ルビーストームとマルドゥサクリファイス

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2024.07.30

mtg Yuyan

こんにちは。 細川 侑也(@yuyan_mtg)です。 毎週、最新のメタゲームをデッキリストと共にお届けするこの記事。今回は大型トーナメントが行われたモダンのメタゲームをお届けします! 最強デッキは今週も最強だった! 今週行われた大型大会、SCG CON Baltimoreを制したのはバントナドゥ。トップ8に5人、更にはその上位5つを独占と、圧倒的な勝率を誇っています。 バントナドゥ SCG CON Baltimore:優勝 By Derek Pite   バントナドゥは《召喚の調べ》と《召喚士の契約》でクリーチャーをサーチできることから、1枚差しのクリーチャーを多く入れることができ、細かいチューンでも差が出やすいデッキ。最近ではメインの《荒れ模様のストームドレイク》、《陽光浄化者》は鉄板で、《荒れ模様のストームドレイク》に至っては5名すべてが採用しています。《荒れ模様のストームドレイク》はもちろんミラーマッチ対策で、このカードをデッキに入れているだけで、Ⅹ=2で相手の《有翼の叡智、ナドゥ》を奪えるようになるため、コンボを阻害し、逆にこちらが決められるようになります。まずほぼすべてのバントナドゥが採用しているので、相手が《召喚の調べ》を構えていそうな時は、うかつに《有翼の叡智、ナドゥ》を出さないようにしましょう。《森を護る者》を出せるようになるまで待機です。《荒れ模様のストームドレイク》はナドゥミラーでの対策以外にも、疑似的な除去としても使用できます。《偉大なる統一者、アトラクサ》や《濁浪の執政》など、エネルギーを支払いきれない場合でも、交換して生け贄に捧げるだけなので、実質的な除去になるのです。《陽光浄化者》はボロスエネルギーとジェスカイコントロールに効果的な1枚。特にジェスカイコントロールは除去を《電気放出》と《空の怒り》に頼り切っているため、《陽光浄化者》1枚で詰んでしまうこともあります。ジェスカイを使うプレイヤーは《陽光浄化者》を意識して、《至高の評決》や《虹色の終焉》を少し入れた方が良いでしょう。最近では《力線の束縛》を入れたリストも見かけますが、《陽光浄化者》に強いので、個人的にオススメです。呪文枠は《召喚の調べ》4枚、《手甲》4枚、《召喚士の契約》2枚がテンプレで、人によって《手甲》《召喚士の契約》の枚数が1枚減ったりといった程度。残りの枠は何かしらのドローカードが入っています。《時を解す者、テフェリー》は同型では強力な1枚で、《荒れ模様のストームドレイク》に怯えずにコンボを開始できます。《一つの指輪》は同型では隙になりやすいカードですが、エネルギーや黒単などに強い1枚。サイドボードに複数枚入れている人も多いですね。そして《邪悪鳴らし》は0枚か3~4枚に分かれるカード。ここは《根の壁》とスロットを争っています。《根の壁》は《召喚の調べ》を打ちやすくするカードですが、マナを生み出すしか使い道のないカードで、一方《邪悪鳴らし》はコンボパーツを揃えるカード。こちらも落とし子を生み出すため、マナ加速が可能です。これについてはどちらが良いか結論は出ていませんが、個人的には《根の壁》を4枚入れるのは多いと感じています。1マナ域が大量にあるデッキならば《根の壁》+1マナと動きやすく、バリューを出しやすいのですが、現状では《召喚の調べ》を打ちやすくするためだけのカードな印象。《春心のナントゥーコ》もあるので、《召喚の調べ》自体はあまり打ちづらいとは思いません。そのため、今は《邪悪鳴らし》派になりつつあります。意外と2枚ずつとかにしても良いかもしれませんね。   最速2ターンキルの脅威 さて、そんなバントナドゥ祭りのトップ8に名を連ねたのがルビーストーム。『モダンホライゾン3』発売直後のトーナメントで結果を残し、プロツアーでは負け組だったものの、その後じわじわと勝ち始めています。 ルビーストーム SCG CON Baltimore:6位 By Jackson Dillard 《ルビーの大メダル》か《モンスーンの魔道士、ラル》を出して《捨て身の儀式》《発熱の儀式》でマナを増やし、《レンの決意》《無謀なる衝動》でライブラリーを掘り進め、《炎の中の過去》でそれらを再度使い回し、最終的に《願い》からの《ぶどう弾》で勝利するデッキ。特に《モンスーンの魔道士、ラル》はマナ軽減を行いながら、最終的には自身が強力なドロースペルになるという、ストームのために生まれてきたカード。ルビーストームは『モダンホライゾン3』で生まれた強力なデッキの1つです。最速2ターンキルもできるデッキということで、環境初期で活躍しました。その速度はバントナドゥを上回り、更にバントナドゥは干渉手段に乏しいデッキなため、特に先手ではストームが圧倒的に有利です。しかし、ストームはバントナドゥと違って対策しやすいデッキでもあります。《ドラニスの判事》、《減衰球》など大量の対策カードの前に屈し、プロツアーでは沈黙していました。このリストは《探索するドルイド》を採用しているのが特徴的。追加のドローとして機能するだけでなく、フィニッシャーとしても優秀で、特にサイド後は対策カードを無視して《探索するドルイド》で殴りにいく場面も多いでしょう。今はストーム対策が減ってきており、バントナドゥに対しては構成上不利になることはまずありません。メインに少し《有翼の叡智、ナドゥ》を除去できるカードを入れれば、後手でも勝機は十分にあるでしょう。入れるなら個人的には《四肢切断》が良いと思います!《モンスーンの魔道士、ラル》のコインフリップに負けて死んだら…俺を恨んでください。 進化するエネルギー 《魂の導き手》《オセロットの群れ》《色めき立つ猛竜》と、『モダンホライゾン3』の強力なカードを詰め込んだボロスエネルギー。バントナドゥに苦手ではあるものの、その圧倒的なカードパワーの高さから人気を博し、一定の勝率もしっかり出ています。 マルドゥサクリファイス SCG CON Baltimore:8位 By KELLEN PASTORE   そのボロスエネルギーの派生がこのマルドゥサクリファイス。黒をタッチして《オークの弓使い》《マリオネットの見習い》《黄泉帰る悪夢》と、トークンが出るカード+リアニメイト手段を確保し、《ゴブリンの砲撃》を入れています。《ゴブリンの砲撃》は《ナカティルの最下層民、アジャニ》との噛み合いがすさまじいカード。猫を生け贄に捧げることで能動的に《ナカティルの最下層民、アジャニ》を変身でき、《ゴブリンの砲撃》が赤いので、0能力で大量のダメージを飛ばせます。《オセロットの群れ》をはじめ、トークン生成手段は大量にあるので、《ゴブリンの砲撃》を引くだけで一瞬で相手のライフは0になり、従来のエネルギーに加えて早いデッキになっています。 黒が入ったので《電気放出》が抜けて《致命的な一押し》になっていますが、これは《陽光浄化者》の流行を考えると良い変更だと思います。《ゴブリンの砲撃》があれば紛争達成は容易なので、《有翼の叡智、ナドゥ》を除去できるでしょう。ジェスカイコントロールの《空の怒り》は天敵ですが、黒を入れると《敵対するもの、オブ・ニクシリス》を採用できるので心配いりません。《オセロットの群れ》でコピーした日には、その瞬間に投了されることも。バントナドゥにも《過酷な指導者》がありますし、メイン戦でもライフを詰めて《有翼の叡智、ナドゥ》を倒せば勝てるので、決して相性が悪いわけではなく、実際にデータでもこの対戦は勝率50%。実は最強のデッキなのかもしれません!   総括   今週もバントナドゥは圧倒的な勝率を収めましたが、そのナドゥの弱点を突くデッキも徐々に勝ち始めています。特にルビーストームは徐々に入賞数を増やしており、《ドラニスの判事》と《減衰球》が少ない世界なら、天下を取る日も近いかもしれません。そしてアンフェアなモダン環境における最後の(?)良心、ボロスエネルギーも黒を足して進化を遂げています。特に《有翼の叡智、ナドゥ》を除去しづらかった《電気放出》が《致命的な一押し》に代わっているのは大きいでしょう。《貴族の教主》や《極楽鳥》を採用しているリストも増えてきたため、《オークの弓使い》も刺さる状況が増えています。今週もナドゥは勝ち続けるのか?それともナドゥを意識したデッキが勝ち上がるのか?はたまた全く新しいデッキが生まれるのか。カードプールが広いモダンだからこそ、新デッキの活躍を期待できるのもモダンの魅力。また来週のメタゲーム通信でお会いしましょう!  

【新セットレビュー】『ブルームバロウ』各色トップ3

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2024.07.24

mtg Yuyan

こんにちは。 細川 侑也(@yuyan_mtg)です。 毎週、最新のメタゲームをデッキリストと共にお届けするこの記事。今回は8月からチャンピオンズカップファイナルの店舗予選も始まる、モダンの最新メタゲームをお届け! 白トップ3 第3位 3マナでクリーチャーを2体場に戻すだけでもそれなりに強いのに、相手にカードを贈呈するだけで3体目を場に戻せてしまうのは破格。 2マナ以下のクリーチャーでデッキを固めれば、場を壊滅されても一瞬でリカバリーできますし、生け贄を駆使したサクリファイスデッキで活用したらもっとスゴいことになるかも? パイオニアのアマリアコンボ…には《陽気な哀歌》の方が優先されそうなので少し厳しいか。   第2位 飛行クリーチャーでデッキを固めずとも、このクリーチャーが死亡するだけでも墓地からマナ総量2以下のクリーチャーを場に戻せるので、それなりに強力。本体のサイズもパワー3で飛行なので優秀ですね。 戻せるクリーチャーが飛行以外で良いというのも素晴らしいですね。   第1位 《修復の天使》を彷彿とさせるクリーチャー。追放されたクリーチャーが帰ってくるのは終了ステップの開始時なので、全体除去避けにも使用可能です。 対象に取ったクリーチャーが飛行カウンターが乗って帰ってきて、自身も飛行があるため、相手からしたらうっとうしいことこの上なし。 青トップ3 第3位   1マナで対戦相手のクリーチャーを戻し、魚を贈呈することで土地以外の好きなパーマネントに対象を変えられるインスタント。 今回登場した贈呈はドローが比較的多く、これは中々のデメリットになりますが、1/1の魚は非常に弱いので渡しても問題なし。 1マナで土地以外の好きなパーマネントを戻せるカードは実はかなり少なく、今でもレガシーのコンボデッキでは《蒸気の連鎖》が使われているほど。相手のサイドからのヘイトカードをバウンスし、そのままコンボを決めるにはマナコストが低ければ低いほど良いので、1マナのバウンスは最高です。 《黙示録、シェオルドレッド》を自分がサイドから入れる場合、《蒸気の連鎖》がデメリットとなるケースもあるので、もしかすると《洪水の大口へ》が使われるかもしれません。 第2位   僅か1マナで1/1の果敢を生み出せるのは強力。そのカードがマナを支払うとリソースを稼ぎ、最終的にトークンを大量に生成できるともなれば、これはもう使いたくなる1枚ですね。 起動コストが重いので、何かしらの方法で生み出したマナを使いたいところ。 《お告げの行商人》 と一緒に使いたい! 第1位 安定のルーター(カードを引いて捨てる)能力を持っているカワウソ。ルーター能力を持つクリーチャーは攻撃するか能力を使うか悩ましいですが、警戒がついているのでその心配はなし。そして果敢もあるので積極的に殴れます。 そして更にインスタントかソーサリーをコピー??さすがに能力つきすぎではないでしょうか。パワー3にするためには2回呪文を唱えれば、2回目の呪文はコピーできるので、条件も全く厳しくありません。 ぜひとも使ってみたいカード。 黒トップ3 第3位 今回登場した季節サイクルで最も使ってみたいと思ったのがこちら。 3体のクリーチャーを生け贄にして3ドローするのが基本的な使い方になりそうでしょうか。死亡しても大して困らないクリーチャーでデッキを構築すれば、相手のクリーチャーを3体除去しながら3枚引く、凄まじいカードになります。 白黒のトークン系デッキを組んでみたいですね。除去とリソースを兼ね備える素晴らしいカードとなるでしょう。   第2位   リアニメイトしたクリーチャーが伝説でなかったらそれのコピーを生成できる、ド派手なスペル。カード1枚を贈呈してもそれ以上のアドバンテージをこちらが得ていれば問題ないでしょう。 《宝物庫生まれの暴君》を吊り上げるのが良さそうですが、トークンが1/1なのは少し寂しい。トークンだから死亡しても《宝物庫生まれの暴君》が出てこないのもちょっとマイナス。 その点、 《嘶くカルノサウルス》はぴったりかもしれません。手札から捨てて3点を撃ち、5ターン目に《とぐろ巻きの再誕》で吊り上げて発見5×2。さすがに勝つでしょう! 第1位 《困窮》、強くなりすぎでは?衝撃を受けました。 ただの手札破壊として使っても及第点。贈呈していれば相手の手札を実質奪い取ることができます。 カードを引かせた後に手札からカードを抜けるので、手札にある一番強いカードを抜けるのは魅力的。 また、他の手札破壊と違い、相手の手札が0枚の時でも機能する可能性があります。カードを贈呈して、その引かせたカードが呪文なら、そのまま奪えますからね。 とりあえず新環境、黒いデッキを組むならまず4枚からスタートします。 赤トップ3 第3位   贈呈すればクリーチャーに2点、コントローラーに3点を与えるすごいカード。 新環境で赤単アグロを使うならまず4枚入れたいカードですが、2点で死ぬクリーチャーが環境に少なければ微妙ですね。 第2位 戦場に出た瞬間にライブラリ―を追放できるので、除去されても大丈夫。このカードが出れば1枚追放できるので、2点はとりあえず飛ばせますね。 既に場にパワー4がいれば4点。もちろん唱えることも可能です。 《荒野無頼団の先駆者》との相性は素晴らしい。3ターン目に計画しておいて、4ターン目に《荒野無頼団の先駆者》から《運命の大嵐、ドラゴンホーク》。カードを引きながら4点与える強ムーブ。 同マナ域には生き残れば最強の《骨集めのドラコサウルス》もいますが、果たしてどちらが使われるのか。個人的には戦場に出た時にとりあえず機能する《運命の大嵐、ドラゴンホーク》推し。 第1位 2マナ2/2速攻・果敢だけで赤単なら十分な性能。 そして雄姿能力もリソースを稼げる優れモノ。ちょうど今のスタンダードには《巨怪の怒り》があるじゃないですか!大量のダメージを与えつつ追加のリソースを稼げるのは素晴らしい。 《精鋭射手団の目立ちたがり》と《熾火心の挑戦者》は次環境の赤単の2マナ域として確定でしょう! 緑トップ3 第3位 マナクリーチャーでありながら強化もでき、マナが余っていればコピーも生成するというフクロネズミ。最近はマナクリーチャーも強くなってきていますね。 育てるのにマナがかからないのはかなり便利で、気付いたら無視できないサイズになっていることでしょう。 個人的には《アガサの魂の大釜》と一緒に使いたいカード。自身に勝手にカウンターが乗るので《アガサの魂の大釜》の能力を使いやすいですし、《アガサの魂の大釜》で《耕作する高原導き》を追放すれば2つの能力を使えるので、どちらでも美味しいカード。 第2位  カードを贈呈するとアドバンテージを失うのが普通ですが、このカードは2枚のアーティファクト・エンチャントを破壊できるので、贈呈させたとしても損しません。 《活性の力》が使いにくいデッキなら《削弱》にもチャンスはあるでしょう。下環境向けのカードですね。 第1位 クラスエンチャントはレベルアップ前の第一段階がどれだけ強いかが重要です。 スタンダードで最も使われたレンジャー・クラスは、出た時に2/2を生み出せて強力でした。 《亭主の才能》はとりあえず置いておけば《光輝王の野心家》相当の性能。しかもレベルアップコストは1マナと軽く、気軽に護法(1)を付与できるのはバカにできません。 レベル3になれば乗せるカウンターも倍になるので、2枚目の《亭主の才能》で一気に強化できるなど、複数枚引いても強い。 緑の定番カードとなること間違いなし。 多色トップ3 第3位   相手がライフを失っていればクリーチャーが強化された状態で出てきます。トカゲしか効果がないと思いきや、どんなクリーチャーも強くなります。 護法もビートダウンで使うなら強力。クリーチャーを除去して2点受けるなら、実質《大歓楽の幻霊》です。 《鱗の焦熱、ゲヴ》を主軸に据えたラクドスビートダウン、まずは組んでみたい。 第2位 クリーチャーを食物に変えちゃう可愛い猫ちゃん。ちょっとデカいけど可愛いです。 《大釜の使い魔》2枚で無限ドレインになるということで注目されています。場の《大釜の使い魔》は食物なので、生け贄に捧げることで墓地から《大釜の使い魔》を戻し、今度は復活した《大釜の使い魔》を生け贄にして墓地から《大釜の使い魔》を戻せば…それだけで無限ドレインです。 単純に相手のクリーチャーを食物にするのも強力。流行の《血管切り裂き魔》ですらただの食べ物です。 ゴルガリフード、組むっきゃない!   第1位 カワウソになったラル。素晴らしい。実に可愛いですね。 クリーチャーでない呪文を唱えると忠誠値が増えていくので、除去と相性が良いプレインズウォーカー。コントロールデッキやキャントリップの多いデッキで使いたいですね。 +で生成されるカワウソはキャントリップの多いデッキならそれだけで脅威。《焦熱の交渉人、ヤヤ》から出る果敢トークンも圧がありました。 ー3も3ドローと非常に強く、忠誠値を上げる自身の能力とも相性良し。 更にー10がほぼ即勝利なのも強力な点。一瞬で忠誠度が上がるので、見た目以上にプレッシャーがあるはずです。 総合トップ5  そして全色を含めたトップ5はこちら! 特に《蠢く機知、ラル》と《全てを喰らうもの、イグラ》は今すぐにでも使いたい! また、GOOD GAMEでは現在『ブルームバロウ』の各種ブースター・パックを予約販売中! この機会にぜひご予約ください!(ご予約ページはこちら)

【週刊メタゲーム通信】ナドゥとネクロを押さえ、ボロスエネルギーが躍動

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2024.07.23

mtg Yuyan

こんにちは。 細川 侑也(@yuyan_mtg)です。 毎週、最新のメタゲームをデッキリストと共にお届けするこの記事。今回は8月からチャンピオンズカップファイナルの店舗予選も始まる、モダンの最新メタゲームをお届け! モダンでフェアデッキを使うならこれ! ボロスエネルギー モダンチャレンジ:優勝 By TentacleFan 先週のモダンチャレンジで最もトップ8にその名を連ねたのはボロスエネルギー。『モダンホライゾン3』エネルギー関連のカードがたっぷり入り、そこに《ナカティルの最下層民、アジャニ》と《火の怒りのタイタン、フレージ》が加わったボロスカラーのアグロデッキです。アグロデッキとしてある程度の速度がありながら、ミッドレンジとしても立ち回れる、現代の強いデッキの条件をしっかり満たしたデッキ。プロツアー・モダンホライゾン3から人気のデッキでしたが、最近は《敏捷なこそ泥、ラガバン》が抜けて《オセロットの群れ》が入ったリストが主流となりました。このデッキは極端に不利なマッチアップがあまり存在しないのが特徴。モダンで最強の名を欲しいままにしているバントナドゥに少し不利なのはネガティブな要素ですが、《過酷な指導者》もサイドボードにたっぷり入っていますし、決して必敗マッチではありません。バントナドゥが他のデッキに意識されて勝ち上がってこなければ、ボロスエネルギーの独壇場。《オークの弓使い》をタッチしたマルドゥタイプのエネルギーもあり、まだまだリストも練り込む価値アリ! 圧倒的ドロー量で押し潰す黒単ネクロ 現モダン環境の三強と言えば、ボロスエネルギーの次に名前が上がるのはこの黒単ネクロ。やはり統計でもトップ8に多く入賞しています。 黒単ネクロ モダンチャレンジ:3位 By werhsdnas1414 現代に蘇った《ネクロポーテンス》こと《ネクロドミナンス》を主軸に据えたこのデッキ。《ネクロドミナンス》でたくさんのカードを引いて、溢れる手札から《魂の撃ち込み》をピッチでたくさん唱えるド派手なデッキ。《悲嘆》+《マラキールの再誕》のお馴染みコンボで相手の手札を枯らして《ネクロドミナンス》でカードを補充して勝った時には、「このデッキは最強なのでは?」と思うこと間違いなし。黒単ネクロには大きく分けて2つのタイプがあります。1つがこの比較的にクリーチャーが多めのリストで、《マルコフ家のソリン》が入っています。《マルコフ家のソリン》は《魂の撃ち込み》と非常に噛み合う1枚。即座に《マルコフ家のソリン》を変身させてくれるだけでなく、次に《魂の撃ち込み》を撃つと変身した《マルコフ家のソリン》でもう1度ダメージが入るので、実質《魂の撃ち込み》のダメージが2倍になります。2つ目は《一つの指輪》を採用したタイプ。こちらは《ネクロドミナンス》への依存度が少し下がりますが、《一つの指輪》というカードがバントナドゥに少し弱いのがネック。除去を常に構えたいマッチで4マナを寝かせるのはリスクが高く、プロテクションもナドゥに対して無力なためです。代わりに《一つの指輪》タイプはボロスエネルギーに強いのが魅力。プロテクションが刺さりますし、《ネクロドミナンス》は《天界の粛清》でも触られる一方、《一つの指輪》は《静牢》以外で対処できませんからね。《砕骨の巨人》がボロスに入っているのは《一つの指輪》意識もありますね。ボロスエネルギーとバントナドゥ、黒単ネクロはどちらに寄せるかでリストが大きく変わってくるでしょう。 そして遅れて登場の王者、バントナドゥ バントナドゥ モダンチャレンジ:優勝 By Magicverse さあ、そして三強の最後の一人にして最高のデッキ、バントナドゥ。プロツアーで圧倒的人気アーキタイプになり、そのまま優勝。その後も様々なトーナメントで勝ち続けている、名実ともに最強のデッキです。 最強ゆえに意識されており、入賞数こそ落ち込んでいますが、それでもしっかり勝っています。プロツアーでは《タッサの神託者》不採用型が主流でしたが、マジックオンラインでは無限コンボを省略できないので、《タッサの神託者》が入っています。無限コンボは、《有翼の叡智、ナドゥ》《春心のナントゥーコ》《手甲》のセットが揃った後、最終的に《忍耐》と《森を護る者》を揃えるのですが、《忍耐》か《森を護る者》のいずれかが追放されると無限が成立しなくなるので、意外と紙のマジックでも《タッサの神託者》は役に立ちます。このリストには《邪悪鳴らし》が採用されていますが、これはプロツアーで初めて出てきたテクニック。《有翼の叡智、ナドゥ》《手甲》のどちらにもアクセスでき、トークンが《手甲》のつけ先にもなるので、《有翼の叡智、ナドゥ》コンボが成立しやすくなります。しかも墓地を肥やせるので《変容する森林》の昂揚を満たしやすいという、至れり尽くせりのカード。このリストには《変容する森林》が2枚採用されていますね。《変容する森林》は墓地に落ちた《有翼の叡智、ナドゥ》《手甲》になります。2枚採用していると特に黒単ネクロに強くなりますね。最強のデッキも日々研究が進んでいます。同型が多いと睨むならメインに《荒れ模様のストームドレイク》、エネルギーを意識するなら《陽光浄化者》。今ならメインに《陽光浄化者》かもしれませんね。 総括 モダンの三強、ボロスエネルギー・黒単ネクロ・バントナドゥがそのまま入賞数の上位3トップになりました。とはいえ、モダンはTier2以降のデッキも強力なのが特徴。ブリーチ型のトロンや無色トロン、そしてストームも虎視眈々と上位の座を狙っています。簡単に三強が三強のままでいられないのがモダンの面白いところ。勝ち組だったボロスエネルギーが来週は見る影もない…なんてこともあったりなかったり。三強デッキの中でも、何を意識するかでリストが変わってきます。ボロスエネルギーを使いたいなら、同型対策はとりあえず必須でしょう!《陽光浄化者》をたっぷり入れるのをお忘れなく。

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2024.07.10

mtg Yuyan

皆様、初めまして。 細川 侑也(@yuyan_mtg)です。 このたび、トレーディングカード専門店「GOOD GAME」は新たにGOOD GAMEメディアを立ち上げることとなりました。 GOOD GAMEメディアでは、当店で取り扱っている製品「マジック:ザ・ギャザリング」の様々な記事を掲載していきますので、ぜひ当サイトに足を運んでいってください! GOOD GAMEとは GOOD GAMEは、流山おおたかの森駅から徒歩1分にあるトレーディングカード専門店です。 マジック・ザ・ギャザリング、ポケモンカード、Flesh and Bloodを取り扱っており、通販サイトではマジック・ザ・ギャザリングをメインに販売しています。 ウェブサイトはこちら あなた、誰ですか? ライターを務める僕の自己紹介も必要ですよね。 僕は細川 侑也。マジック界ではゆうやんと呼ばれることが多いですね。 ※画像は公式サイトより引用   マジックを始めたのは、親和が大暴れした初代『ミラディン』。僕が初めて組んだデッキも親和でした。競技大会での実績は グランプリ名古屋2018:準優勝 グランプリ横浜2019:トップ8 グランプリ千葉2019:トップ8 The Final 2019:トップ8 The Last Sun 2022:準優勝 プレイヤーズコンベンションオープン2022:準優勝 チャンピオンズカップファイナル:準優勝 コンボとコントロールが好きで、ビートダウンが嫌いなプレイヤーです。《ドミナリアの英雄、テフェリー》大好き!《ヴェールのリリアナ》は勘弁してください! 面白いデッキを開発したり使うのが好きで、人気のあるデッキを選ばない傾向にあります。そんな競技シーンに20年近く身を置いている僕が、様々な記事をお届けしていきます。 どんな記事があるの? やっぱり気になるのは記事の内容ですよね。というわけで、今後の記事の更新予定をカレンダーに記載しました! 一つずつ、内容を紹介していきます。 週刊メタゲーム通信 週末に行われた大会結果をまとめ、メタゲームに関する考察を行う記事です。 主にパイオニアやモダンを想定しており、時期によってはスタンダードの記事も上がります。 週刊メタゲーム通信を読んで、その週の大会に備えてみてはいかがでしょうか? デッキ解説記事 僕が普段使用しているデッキを紹介・解説する記事です。軽いデッキ紹介から個々のカード選択、基本的なプレイに関するお話などをしていきます。解説してほしい記事があれば、リクエストしてください!全部にお応えすることはできませんが、リクエストからもデッキをチョイスします! 今週のピックアップデッキ 珍しいデッキや新しいデッキを3つほど紹介する記事です。基本的にはそれぞれ違うフォーマットからチョイスする予定です。様々な大会結果から探すので、もしもあなたが珍しいデッキで平日大会を勝ったら、ご紹介させていただくことになるかもしれません! その他 上記以外にも、様々な企画を立案中です!マジックをプレイする時間があまり取れない人向けの効率的な練習方法や、初心者が上達していく道筋など、単なる攻略情報以外もお届けしていきます! 初回の記事は明日から! 早速GOOD GAMEメディアの最初の記事が明日アップされます。「こんな記事を読みたい」「このデッキを紹介してほしい」などの要望がございましたら、ぜひ僕のX(@yuyan_mtg)までお声がけください!それでは皆様、末永くよろしくお願いいたします!