【今週のピックアップデッキ】ディミーアコントロール/エスパーレジェンズ/純鋼ストーム

【今週のピックアップデッキ】ディミーアコントロール/エスパーレジェンズ/純鋼ストーム

mtg Yuyan

こんにちは。

細川 侑也(@yuyan_mtg)です。

今週のピックアップデッキでは、ちょっと珍しいデッキを、軽い解説を交えて紹介していきます。

 

 

 

 

     

    ディミーアコントロール

    スタンダードチャレンジ : 7位 By TheSandwichKing

    MTGアリーナ用インポートデータ

    現在のスタンダード環境は、エスパーピクシーに各種赤アグロとアグロ全盛期。

    とはいっても、ミッドレンジとしてはズアーやゴルガリ、コンボならアゾリウス全知と、どのアーキタイプもメタ上位に存在しています。

    一方コントロールデッキはというと、一時は死んでいるとまで思われていたのですが、プロツアー『霊気走破』で活躍し、今ではメタの一角にまで上り詰めました。

     

    それがアゾリウスコントロール。リソース源として《食糧補充》を採用し、打ち消しを少し入れ、除去は《審判の日》、フィニッシャーには《完成化した精神、ジェイス》と、古典的なドロー・全体除去・フィニッシャーのアゾリウスコントロールです。

    ここまで読んでお気づきになった方もいるのではないでしょうか?

     

    実はこの青で打ち消してドローして、白で全体除去を打ち、フィニッシャーを叩きつける。この動きは青白だけでなく、青黒でもできてしまうのです!

     

    というか、除去に関しては白より黒の方が良質です。白の2マナの除去は《全損事故》と、タップ状態のクリーチャーにしか使用できませんが、黒ならば問答無用で破壊する《喉首狙い》に《悪夢滅ぼし、魁渡》にも触れる《シェオルドレッドの勅令》、更に1マナの《切り崩し》とよりどりみどり。

    全損事故》はやはりタップ状態のクリーチャーにしか打てないのはかなりのデメリットです。構えていることが見え見えなので、相手はケアして攻撃しないことが容易ですし、《逸失への恐怖》などのシステムクリーチャーにも触りづらい。《喉首狙い》なら先手2ターン目に構えて、相手が出してきた2マナクリーチャーを破壊し、自分のターンで安全に《食糧補充》を打てますからね。

    審判の日》こそ青黒にはありませんが、その代わりに《死人に口無し》を採用できるのはむしろ良いことかもしれません。ただの全体除去である《審判の日》と違い、《死人に口無し》は証拠収集で墓地のカードをライブラリーからすべて抜けるので、アゾリウス全知から《全知》をすべて抜くなど、本来全体除去が効かないマッチでも機能する、素晴らしい全体除去なのです。

    打ち消しは少し青白には劣ります。何せ青白には《喝破》がありますからね。コントロールフリークが十年以上も再録を待っている《マナ漏出》の上位互換を青白に与えるなんてずるいですよね。

    とはいえないものは仕方ないので、《否認》《三歩先》でなんとか打ち消し枠を埋めています。

     

    強迫》は青黒だけの強み。事前に《豆の木をのぼれ》を抜いてしまえば実質打ち消しのようなものですし、赤アグロに対しても《巨怪の怒り》などを抜きつつ、手札を見ることでプレイがしやすくなるので、使いやすいカードです。

    そしてなんといっても《油浸の機械巨人》!このカードはディミーアコントロールを語る上で欠かせません。

    コントロールが求めるサイズの大きな絆魂。エスパーピクシーの《逃げ場なし》に耐えつつ、《この町は狭すぎる》で戻されても、出し直して手札破壊として使用できるので、特に青黒バウンス系のデッキに強いカードです。

    もちろん、赤アグロに対しても強力です。手札を見て1枚を抜けるので、《巨怪の怒り》などがないかをチェックしつつ、《魔女跡追いの激情》を抜いて安心してブロッカーとして立たせられます。

     

    青白の《激浪の機械巨人》はコントロールに採用しづらい能力ですが、《油浸の機械巨人》はぴったり。4枚目も検討したくなりますね。

     

    油浸の機械巨人》が入ったとはいえ、フィニッシャーが《完成化した精神、ジェイス》である点は変わりません。青白も青黒もフィニッシャーが《完成化した精神、ジェイス》になったのは、決してズアーを意識した結果ではありません。

    現在のスタンダードにはコントロールで採用できる絶対的なフィニッシャーがいないため、《完成化した精神、ジェイス》を大量に採用しているのです。

     

    絶対的なフィニッシャーとは、生き残るだけでゲームに自動的に勝ったり、速やかにゲームを終わらせられる性能を持つ重いカードです。たとえば《ドミナリアの英雄、テフェリー》は、出してカードを引いているだけでゲームに勝利しますし、《船砕きの怪物》は呪文がすべて通らなくなり、ブロッカーはバウンスされ、7/8がすぐにライフを削り切ります。他には《夢さらい》などでしょうか。

    今のスタンダードには、このレベルの強さのフィニッシャーはいません。そこで2枚引けば大体の状況でゲームに勝てて、相手の除去も受けることのない《完成化した精神、ジェイス》が採用されることとなったのです。

     

    エスパーピクシーや赤アグロ相手にもコントロール側は《完成化した精神、ジェイス》をフィニッシャーとします。適当に重いフィニッシャーを出して4回殴るより、《完成化した精神、ジェイス》を複数枚出して相手のライブラリーを削りきる方が簡単なのです。

     

    コントロールデッキを調整する時、まず減らしがちなのが《完成化した精神、ジェイス》だと思いますが、少なくともメインでは4枚の《完成化した精神、ジェイス》を使った方が良いと思います!

    アゾリウスコントロールに続いてディミーアコントロールも登場し、いよいよスタンダードのコントロールにもバリエーションが生まれました。

     

    環境が成熟していくほど強くなるコントロール、ここからの成長に期待です。

     

     

    エスパーレジェンズ

    パイオニアリーグ : 5-0 By  Heilagur

    MTGアリーナ用インポートデータ

    長きにわたってスタンダードで活躍し続けた《策謀の予見者、ラフィーン》。パイオニアでその力を見せつける時がついにやってきました。

    エスパーパルへリオンなど、ディスカード手段として採用されることはあったものの、《策謀の予見者、ラフィーン》がメインになるデッキはこれまでパイオニアには存在しませんでしたが、このデッキはエスパーレジェンズ!主役はもちろん《策謀の予見者、ラフィーン》です。

     

    さて、このデッキはレジェンズの名の通り、エスパーカラーの伝説のクリーチャーで構成されています。

     

    1マナ域は良質なサイズの《アクロスの英雄、キテオン》と、クリーチャーを守る《離反ダニ、スクレルヴ》。どちらも定番の強力な伝説たち。

    2マナ域の2種はどちらも青黒で、少し珍しいカードが並んでいます。

     

    スタンダードでも使用可能な《闇の中の研究者、ナシ》はリソースを獲得するクリーチャー。こちらは攻撃が通った際に伝説のカードやエンチャントを切削した中から加えられます。このデッキには伝説のパーマネントとエンチャントがたっぷり入っているので、攻撃が通るだけで一気に2~3枚のカードを得られることも。

    顔を繕う者、ラザーヴ》は攻撃するたびに墓地を追放して手がかりを生み出す、こちらもリソースが取れるクリーチャーです。更に手がかりを生け贄に捧げることで、《顔を繕う者、ラザーヴ》を追放したクリーチャー・カードのコピーにできるので、墓地に落ちた《策謀の予見者、ラフィーン》などになることができます。

    ただ、それだけでは《顔を繕う者、ラザーヴ》の力は半分しか引き出せていません。《老いざるメドマイ》によってその真価を発揮します。

    老いざるメドマイ》は初めて見た方も多いかもしれません。プレイヤーに戦闘ダメージを与えると追加ターンを獲得し、追加ターン中には攻撃できないこのカード。6マナと通常プレイは重いこの伝説のスフィンクスが、《顔を繕う者、ラザーヴ》と組み合わさってコンボになります。

     

    顔を繕う者、ラザーヴ》で《老いざるメドマイ》を追放し、手がかりを生成してそれを生け贄にして《顔を繕う者、ラザーヴ》が《老いざるメドマイ》になると追加ターンを得ます。

     

    そして追加ターン中は《顔を繕う者、ラザーヴ》は当然攻撃可能となり、再び墓地を追放して手がかりを出し、それを生け贄にして再び《老いざるメドマイ》になり、また追加ターンを獲得。つまり、墓地にカードがある限り、追加ターンがずっと続くことになります。

    さて、そもそもエスパーレジェンズで組む意義はなんでしょうか?スタンダードでは3色をすべてアンタップインで出すために《英雄の公有地》を採用する必要があり、そのためにレジェンズでした。しかしパイオニアでは《闇滑りの岸》などのファストランドと《神無き祭殿》をはじめとしたショックランドが使えるため、《英雄の公有地》頼りではありません。

    ならばなぜレジェンズにこだわるのか?それは《モックス・アンバー》です。掟破りの0マナファクトによる爆発的な展開が可能になるのが、エスパーレジェンズ最大の魅力!《アクロスの英雄、キテオン》から2ターン目に《策謀の予見者、ラフィーン》なんてことも容易にできてしまうのです。

    戦闘研究》も忘れてはいけません。普通に使うだけで《好奇心》ですが、エンチャント先が伝説なら+1/+1に護法(1)と超破格!

    加えて呪禁付与の《破片魔道士の救出》に対赤アグロの最終兵器《幽霊による庇護》と、クリーチャーを守ることに徹底しているのがこのエスパーレジェンズ。《離反ダニ、スクレルヴ》も合わせると《策謀の予見者、ラフィーン》を倒すのは至難の業でしょう。

    策謀の予見者、ラフィーン》を再び輝かせたい方はこのデッキに決まり!

     

     

    純鋼ストーム

    モダンリーグ : 5-0 By SoggyCheerios

    ストーム。コンボの代名詞とも言えるこのアーキタイプは、かつてのスタンダードにも存在し、レガシーやモダンでは黎明期からずっとメタゲームを脅かしています。

    現在ストームと呼ばれて真っ先に思い浮かぶのはルビーストームですが、一昔前に一世風靡したストームデッキがモダンにはありました。

     

    それが純鋼ストームです。

     

    今でこそ《死の国からの脱出》《研磨基地》で実現可能な脱出基地がいるため、珍しくなくなってしまった2ターンキルですが、当時は「2ターンキルできるすごいデッキが出てきた!」と世のコンボ好きは純鋼ストームに注目していました。

     

    その後、長い間すっかり名前を見なくなってしまった純鋼ストームでしたが、最大の相棒……というよりコンボパーツである《オパールのモックス》が解禁されたことで、モダンについに帰ってきました。

    デッキ名を冠する《純鋼の聖騎士》が当然キーカード。装備品が戦場に出るたびに1ドローするハンマータイムでもお馴染みのクリーチャー。あちらでは《巨像の鎚》を0マナで装備するのがメインの仕事でしたが、純鋼ストームではドローの方が重要となってきます。

    このデッキのアーティファクトを見てください。名前も能力も知らない装備品たちがあります。これらの能力は一旦無視して、マナコストだけを見ましょう。

     

    0マナです。《純鋼の聖騎士》がいればタダで1ドローできるのです。こうして0マナ装備品を大量に出してドローしていき、《撤収》《ハーキルの召還術》で手札に戻し、再び出し直す。こうして大量にカードを引いていき、最終的に《ぶどう弾》で相手のライフを一撃で削りきる。これが純鋼ストームの基本の動きです。

    オパールのモックス》解禁前は《撤収》を打つためのマナを捻出するのがとにかく大変でした。《極楽のマントル》を《純鋼の聖騎士》に0マナで装備してマナを出しても1マナしか増えないので、《羽ばたき飛行機械》と合わせて採用する必要があり、不純物が大量に入ってしまっていました。マナの問題を《オパールのモックス》が解決してくれたので、2ターンキルがかなり現実的に可能なラインになっています。

    河童の砲手》の採用は目から鱗でした。0マナのアーティファクトを並べれば《河童の砲手》の着地は用意ですし、《河童の砲手》を出してから0マナ連打で一瞬でゲームも終わります。

    撤収》《ハーキルの召還術》では《河童の砲手》も手札に戻ってしまいますが、《河童の砲手》を唱える→スタックで《撤収》《ハーキルの召還術》で0マナアーティファクトを戻せば、即席で使用した0マナ装備品を回収しつつ、《河童の砲手》を戦場に送り出せます。

    以前までの純鋼ストームは一度コンボをスタートさせた後は、《ぶどう弾》で相手のライフを削りきるまでコンボが途切れないのを祈るしかありませんでした。《撤収》《ハーキルの召還術》で装備品を出し直すループは、カードは引けますがマナは増えないので、最終的に《ぶどう弾》とそれを打つマナ(追加の《オパールのモックス》など)をしっかり引き込む必要があり、止まるリスクもそこそこあったのです。

    しかし、《河童の砲手》によってその憂いはなくなりました。コンボが止まってしまいそうでも《河童の砲手》さえ途中で出しておけば、コンボが途切れた時には致死量に近いサイズの《河童の砲手》が戦場にいるはずです。《溶岩拍車のブーツ》で速攻をつけて攻撃することもでき、勝利に必要な条件がかなり緩くなったのです。

    これまで0マナの装備品たちを活かす手段がなかった純鋼ストームにとって、《河童の砲手》は最高の相棒です。

     

    2ターンキルするデッキが更に環境に増え、モダンはますます恐ろしくなっていきますね。

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