こんにちは。
細川 侑也(@yuyan_mtg)です。
今週のピックアップデッキでは、ちょっと珍しいデッキを、軽い解説を交えて紹介していきます。
紹介デッキ
イゼットアーティファクト
プロツアー『霊気走破』 : 7-3 By Rémi Roudier

『霊気走破』で登場したアーティファクト版《出産の殻》こと《再利用隔室》。
このカードによってスタンダードで再注目されたカードと言えば《身代わり合成機》。マナ総量3以上のアーティファクトが戦場に出るたびに、アーティファクトの数分のパワータフネスのトークンを生成するという強力な能力を持っていますが、戦場に出た時に何もしないカードを出すことを3マナで出すことはスタンダードでは許されず、これまではほとんど使われませんでした。
パイオニアやモダンでは0~1マナでマナ総量が3以上のアーティファクトを出すことが可能だったため、《身代わり合成機》を出したターンの隙を埋めることが可能で、それゆえに下環境向けのカードだったのです。
しかし、《再利用隔室》の登場で《身代わり合成機》はスタンダードでも日の目を見ることになりました。《身代わり合成機》を置いたターンに《再利用隔室》を起動し、2マナのカードを生け贄にして3マナのアーティファクトに変えれば、《身代わり合成機》のターンを隙なく終えられるのです。
2マナのカードを《身代わり合成機》にもできるため、実質8枚体制で臨むことができるのも大きく、《再利用隔室》と《身代わり合成機》の組み合わせはスタンダードで息の長い活躍をしてくれそうです。
さて、このプロツアー『霊気走破』のスタンダードラウンドを7勝3敗で終えたイゼットアーティファクトは《身代わり合成機》の相方として赤を選んでいます。
赤と言えば《塔の点火》。アグロの多い今の環境では欠かせない除去です。アーティファクトが大量に出るので協約の達成が容易なのも魅力ですね。
《軍団の成形機械》と《チェーンソー》は共に2マナで戦場に出た時にダメージを与えるアーティファクト。どちらも《再利用隔室》で《身代わり合成機》になる除去です。
3マナのアーティファクトは次のターンに除去にもなります。《爆弾車》は《再利用隔室》から出すと非常にお得なアーティファクト。戦場に出た時に4マナが出るので、3点以上はまず飛ぶでしょう。
《記録の守護者》は《再利用隔室》から出すカードというよりは、むしろ手札から連打するもの。1マナで出して《身代わり合成機》が誘発してくれるので、あっという間に戦場が有利になるでしょう。1マナで出せるマナ総量が5のクリーチャーなので、《再利用隔室》によって《光輝の睡蓮》を場に出せます。
《身代わり合成機》を使うデッキとしては《不気味なガラクタ》《税血の刃》を採用したディミーアや、《帰還航路》を使うアゾリウスなどがありますが、やはり《塔の点火》を採用できるイゼットが一番対アグロ耐性があります。
赤アグロのポジションがまた一段と良くなった現環境、イゼットアーティファクトは今がチャンスかもしれませんね!
エスパー記念碑パルへリオン
パイオニアチャレンジ : 3位 By Kaberb

墓地から機体を吊り上げる《大牙勢団の総長、脂牙》で《パルヘリオンⅡ》を3ターン目に出して攻撃する白黒ベースのデッキ。
かつては《忌まわしい回収》などを採用したアブザン、最近では《税血の収穫者》《逸失への恐怖》《鏡割りの寓話》でミッドレンジプランも取れるマルドゥと様々なカラーのパルへリオンデッキが活躍していますが、今回紹介するのはエスパーカラー。
青が入ることで加わるのはドロースペル。引いて捨てることが得意な青の力は大きく、《信仰の繕い》《染みついた耽溺》はいずれも2ドローして《パルヘリオンⅡ》をディスカードできる優秀なドロー。赤いドローは捨てて引くなので、有効牌を捨てて《パルヘリオンⅡ》を引いてしまうこともありますが、引いて捨てる《信仰の繕い》ならその心配はいりません。
《上げ潮、キオーラ》も2ドロー2ディスカードするクリーチャー。しかも墓地を肥やすデッキなので、スレッショルドも目指せます。
そしてなんと言ってもこのデッキの最大の特徴は《忍耐の記念碑》の採用です。
このデッキには実に様々なディスカード手段が用意されているということで、このカードを捨てるたびに恩恵をもたらすアーティファクトが採用されているのです。《上げ潮、キオーラ》を出すだけで2つモードを選べるので、ドロー&3ライフルーズなど、やりたい放題です。
《忍耐の記念碑》はサイドボード後にその真価を発揮します。
《パルヘリオンⅡ》を《大牙勢団の総長、脂牙》で釣るコンボはサイドボードは防がれてしまうことがほとんどです、墓地を対策されるか、《大牙勢団の総長、脂牙》を除去されるか。いずれにせよほとんど成立しません。
《忍耐の記念碑》は墓地対策と除去がどちらも効かない勝ち手段なのです。特にフラッシュバックがあり2回使える《信仰の繕い》は《忍耐の記念碑》との相性抜群。《忍耐の記念碑》の能力もあり、《信仰の繕い》1枚で6枚のカードが引けるので、そこから次のディスカード手段に辿り着くのは容易でしょう。
そうしてドロー・ディスカードするカードをチェインさせていくだけで、気づけば相手のライフは0になります。サイド後は《忍耐の記念碑》で勝つことが多くなるでしょう。
サイドボード後のサブプランが強いコンボデッキは本物であるパターンが多いです!エスパーパルへリオンがこれから活躍するのか注目です。
シミック眼魔
モダンリーグ : 5-0 By singto12

スタンダードからモダンまで色んなフォーマットで暴れる《忌まわしき眼魔》。
先日のプロツアー『霊気走破』でも《救いの手》で《忌まわしき眼魔》を吊り上げるジェスカイ眼魔がトップ8に残り、モダンでも《発掘》で《忌まわしき眼魔》を場に戻すコンボを搭載したディミーアマークタイドはメタデッキの内の1つです。
そんな《忌まわしき眼魔》デッキがまたモダンで登場しました!
《忌まわしき眼魔》を戦場に出す方法は2種。まず1つ目は《新生化》。これを使った《忌まわしき眼魔》デッキはパイオニアにも存在しますね。
クリーチャーを生け贄にしてそれよりマナ総量が1大きいクリーチャーを出す《新生化》。《とぐろ巻きの巫女》や《氷牙のコアトル》が《忌まわしき眼魔》に生まれ変わります。カードを引くクリーチャーたちが《忌まわしき眼魔》になるのはパイオニアと同様。
もう1つの手段、《出産の儀》はモダンでしか使えません。こちらも2マナのクリーチャーを生け贄にすることで《忌まわしき眼魔》が出るエンチャントですが、3マナのクリーチャーからも《忌まわしき眼魔》を出せるのがミソです。
なぜなら《断片無き工作員》を生け贄にするシチュエーションがそこそこ訪れるからです。2マナでリソースを獲得できるクリーチャーがたくさん入ってるこのデッキに《断片無き工作員》はぴったり。《出産の儀》を続唱でめくって、そのまま終了時に《忌まわしき眼魔》に変わるのは美しい展開。
入っているクリーチャーがすべて青いので《拒絶の閃光》を使えるのは素晴らしい。パイオニアでは1マナを構える必要がありましたが、モダンは0マナでOKです。
《出産の儀》や《新生化》で持ってくる《海の先駆け》も奇襲性が高く、特に《出産の儀》は解決を見た後でフェッチランドを起動しようとするプレイヤーも多いはずなので、フェッチランドを《島》に変えるチャンス!
9枚のピッチスペルにフィニッシャーはほぼ《忌まわしき眼魔》のみと思い切った構成!《忌まわしき眼魔》を守り《忌まわしき眼魔》で勝ちたい。そんな方にオススメのデッキです!