BMO2連戦!チームモダンとスペシャル予選のお話

BMO2連戦!チームモダンとスペシャル予選のお話

mtg Yuyan

こんにちは。

 

細川 侑也(@yuyan_mtg)です。

 

先週末はBIG MAGICさん主催のBIG MAGIC OPEN、略してBMOが行われていました!

 

メインイベントのレガシーには参加しませんでしたが、チームモダン、そして2日目はチャンピオンズカップファイナルスペシャル予選と、併催イベントに参加してきました!

 

今回はそれぞれの使用デッキのお話を簡単にしていきたいと思います。


 

チームメンバー

 昨年は7-1、7-1、6-2と個人成績はすさまじかったのに、勝ち星が噛み合わずにトップ8に残れなかったチームモダン。

 

昨年の雪辱を晴らすべく、今回は新たな仲間たちとチームを結成しました。

 

僕がマジックを始めた頃にもう現役のプレイヤーで、同じ師匠を持つ、いわば兄弟子のような存在であるまんたろうさん。

 

最近なぜかほぼすべての海外遠征で顔を見ているITTEKIさん。

 

まんたろうさんは前回のモダン神挑戦者決定戦でサムワイズを使用し、神への挑戦権を獲得したプレイヤー。モダンに精通しており、モダンで行われたプロツアー・バルセロナにも一緒に行きました。今回もサムワイズで良いだろうと1か月以上前から話していました。

ITTEKIさんはというと、マジック復帰直後にエネルギーを使ってモダンの地域CSの直前予選を抜け、その後はなんだかんだ毎回地域CSに出場し続けています。エネルギーを長く使っているので、そのままエネルギーを使ってもらう予定でした。

「また直前になったらデッキの話をしましょう」とチーム結成と同時に話し、そこからちょくちょくモダンの話をしながら、しかしデッキについては全く決めないまま、1週間前を迎えることになりました。

 

サムワイズについて

 サムワイズは《サムワイズ・ギャムジー》《大釜の使い魔》サクり台の3種が揃うことで相手を瞬殺するクリーチャー主体のコンボデッキ。

出産の儀》《召喚の調べ》で足りないクリーチャーを集めるので、この3枚コンボはよく揃います。

クリーチャー中心のコンボデッキはコンボが決まらなかった際に殴り勝てるのが魅力で、サムワイズも例に漏れずにビート戦略を持っています。《大釜の使い魔》と食物がコントロールに強いカードなので、ビートダウン性能は高めです。

とはいえ、今のモダンではお世辞にも勝っているとは言い難い状況です。

 

干渉手段が少ないゆえにエネルギーの《オセロットの群れ》《ナカティルの最下層民、アジャニ》《ゴブリンの砲撃》ラインが厳しかったり、除去から《火の怒りのタイタン、フレージ》の展開でも負けやすく、一番多そうなエネルギーに勝つ見込みが薄いと感じました。

次点で考えなければならないブリンク系デッキも《孤独》を何度も打ってくるのでやはりコンボ成立がしにくく、相手の《ベイルマークの大主》《溌剌の牧羊犬、フィリア》のアドバンテージ源に干渉する術が少ない。

上位2つにそこまで有利になる要素がなかったので、サムワイズの使用には反対でした。

 

僕が使用する予定だったアミュレットタイタンで《溜め込み屋のアウフ》《耐え抜くもの、母聖樹》を使いたいというのも、サムワイズを諦めてほしい理由でした。


エスパーブリンクを試す

同時に《量子の謎かけ屋》によって強くなったと噂のエスパーブリンクについてもITTEKIさんに試してもらうことに。

オルゾフブリンクと言えば強い2マナアクションが《溌剌の牧羊犬、フィリア》しかないことが問題でしたが、エスパーになって《超能力蛙》が入って解決……と思いきや、その《超能力蛙》が抜けて《量子の謎かけ屋》になったのが今のエスパーブリンク。

量子の謎かけ屋》はワープで唱えて《儚い存在》《溌剌の牧羊犬、フィリア》で場に定着させられるので、非常に噛み合っているカード。とはいえ、2ターン目に唱えてもただの1ドローなので、実質3ターン目以降のカードです。

 

個人的には《量子の謎かけ屋》自体は強いと思いつつ、《超能力蛙》も入れるべきだと思いました。同じことをITTEKIさんも考えていたようで、《超能力蛙》《量子の謎かけ屋》両方が入ったエスパーブリンクを試してもらいました。

結論としては、悪くないデッキだったものの、まんたろうさんがもう1つの愛機、ディミーアマークタイドになったことで《超能力蛙》が使えなくなり諦めることに。

 

ちなみにエスパーブリンク自体はかなり良いデッキに感じました。序盤からの圧力、リソース、干渉手段すべてがしっかりと揃っていて、バランスが良くて好みです。

 

最近は《超能力蛙》《量子の謎かけ屋》をどちらも採用したエスパーブリンクが勝ってるみたいです。ITTEKIさんの調整は間違っていなかった!

 

 

デッキ編成

チームモダンではエネルギーに当たる確率は下がると考えました。普通のモダンの大会では一番多いエネルギーですが、まずチーム戦ということで確率は三分の一ですし、エネルギーがチーム内に確実にいるわけではありませんからね。

エネルギーは《火の怒りのタイタン、フレージ》を使うので、ジェスカイコントロールやドメインなど、他のデッキで使われる可能性もあります。

それならエネルギーに少し弱いデッキも肯定されるのではないかと考えました。そこでまんたろうさんのもう1つの愛機、ディミーアマークタイドを使ってもらうことになりました。

モダンのコンボデッキはそれぞれが専用カードを使うため、コンボ2人にもなりやすいと考え、それならコンボに強く、エネルギーに少し弱いディミーアマークタイドは、かなりチームモダン向きのデッキに思えました。

 

僕は事前の話し合い通り、アミュレットタイタンを使用することに。《ウルザの物語》を使うデッキの中で現状一番しっくりくるのがアミュレットタイタンでした。実際、モダンの三指に入る強さだと思います。

ITTEKIさんには「ボロスエネルギーで勝ってくれますね?」と聞くと自信を持って「勝ちます」と返事が来たのでエネルギーに。

 

こうしてボロスエネルギー・ディミーアマークタイド・アミュレットタイタンの王道構成で行くことが決まりました。

 

本戦結果

×親和○×(マッチが終わる前にチーム負け)
○ジェスカイコントロール○○
×スゥルタイ眼魔×○(マッチが終わる前にチーム負け)
○ディミーアミル○×○
○ディミーアミル○○
○青単ベルチャー×○○
○4色コントロール○○

 

というわけで個人5-0-2、チームは5-2でした。順位は2敗の1番下で当然ノープライズ。無念。

 

今回は座る位置がとにかく悪かったです。ディミーアマークタイドのまんたろうさんを真ん中に置いていましたが、エルドラージに複数回当たるなど、僕が当たりたい相手に当たってしまっていました。一人が相性の悪いマッチを踏むと、必然的に自分の前にも相性の悪い相手が来る確率が高く、実際この日は不利マッチばかり当たり続けました。

スゥルタイ眼魔、ディミーアミル、ベルチャーなど青くてそこそこ速い相手が多く、これらはアミュレットが最も苦手としているところ。とはいえデッキパワーで勝ててしまうのだからアミュレットの恐ろしさも再認識しましたね。

座る位置が逆なら全勝してもおかしくなかったのですが、これもチーム戦あるあるなのでやむなし。浜松町から月島まで行き、もんじゃを食べて帰宅しました。

 

個人戦は負けても自分だけなのでぼっち飯になることがありますが、チーム戦はメンバー全員が負けるので、一緒にご飯に行けて良いですね。

 

スペシャル予選:4色弾薬

さて、切り替えて翌日のスペシャル予選です。こちらはイゼット大釜が強すぎると噂のスタンダード。使用したのは……4色弾薬です!

別にイゼット大釜に大きく有利なデッキではありませんが、面白すぎるので使いました。

 

少し珍しい一部のカードだけ説明します。

探偵鞄


再利用隔室》で3マナを生け贄にして持ってくるカードとして採用しました。使い終わった《編まれた網》などを生け贄にして手がかりを2つ得られて、その手がかりや飛行機械トークンを生け贄に《薄暮薔薇の聖遺》などの1マナのカードをサーチできますし、手がかりで2ドローしても良いです。

 

生み出す飛行機械トークンも、飛行クロックの厳しいこのデッキでは強く、生け贄には困らないので、ちょうど良いカードだと思い採用しました。実際かなりライフを守ってくれましたね。

 

世界歩きの兜


ほぼ毎回テキストを説明していました。

 

アーティファクト・トークンが生成されるときに、一緒に地図トークンが出るというアーティファクトです。《武器製造》で弾薬が生成されるときに地図も出るので、一気にアーティファクトが戦場に溢れます。

 

そのため《魔列車》と相性が良く、通常は勝つために弾薬が4個ほど必要ですが、《世界歩きの兜》で地図が出る状態なら、少ない弾薬だけで勝てます。《魔列車》が10/10を超えるサイズになってくれるからです。

 

アーティファクトトークンもコピーできるので、ゴーレムや弾薬を追加で作ったり、《探偵鞄》の飛行機械トークンを生み出したりなど、様々な役割があります。

 

編まれた網


2マナ域を生け贄にして3マナのカードを出す際に、《ピナクルの星檻》《危険な罠》と除去は択がある一方、盤面が更地の状態でとりあえず出しておくカードがないことが気になりました。2枚目の《再利用隔室》でも良いのですが、次のターンに場が不利になる可能性もあり、保険のカードをサーチしておきたかったのです。

 

そこで《編まれた網》を入れることにしました。3ターンの間相手の攻撃を防ぎつつ、最終的にはリソースに代わってくれます。先出しできる除去のようなもので、まさに僕が求めている性能でした。

 

3枚目の《噴水港


このデッキの《噴水港》はほぼ《Library of Alexandria》です。弾薬トークンをはじめ大量にトークンが出ますからね。

 

弾薬を生け贄にする手段は基本的には《再利用隔室》《軍団の成形機械》とそこからサーチする《魔列車》。ですが《武器製造》と生け贄手段の両方を毎ゲーム引けるわけではありません。《武器製造》と適当なアーティファクトだけでキープすることも多く、弾薬を持て余す展開があります。

 

噴水港》があれば弾薬を生け贄にして干渉しつつドローも進められるので、《噴水港》は常に置いておきたいカードです。そこで24枚目の土地として3枚目の《噴水港》を採用することにしました。下手なスペルを入れるよりよっぽど強いカードです。

 

大会結果

×グルール×○×
○アゾリウスアーティファクト×○○
○ボロスバーン○○
×イゼット大釜××
○ジェスカイコントロール○×○
○ディミーアミッドレンジ○○
○ディミーアミッドレンジ○○


初戦からグルール相手に大ポカ。そしてイゼット大釜にもかなりミスって負け。ディミーアミッドレンジの2連戦は相性差だけで勝利し、4色弾薬のポテンシャルの高さは感じました。

とはいえ、イゼット大釜との戦いはさほど有利とは言い難く、同時に他の心配材料も増えました。

 

それがイゼット大釜に有効な《無効》が環境に増えてきていることです。

逸失への恐怖》《プロフトの映像記憶》《アガサの魂の大釜》と当たる対象の多い《無効》は今イゼット大釜対策として注目され始めており、イゼット大釜でも採用枚数が増えています。その《無効》がとんでもないぐらい効いてしまうのが4色弾薬です。イゼット大釜流行のあおりを4色弾薬も受けているのです。

実際この日、すべての青いデッキから《無効》が飛んできたと思います。僕自身も《無効》を3枚採用していましたし、今後《無効》の枚数は増える一方だと思いました。

イゼット大釜側が《無効》を3枚採用してきたらお世辞にも相性が良いとは言えなくなります。これはかなり不安要素……

 

そんな思いを抱きつつ、翌日のCard Potで行われるスペシャル予選に空きができていたので、急いで予約を完了させたのでした。

 

Card Potで使用したデッキについてはデッキガイドを書きますので、乞うご期待!

 

4色弾薬の記事はまだ書くか迷っています。希望者がいれば書こうと思いますので、良かったら僕のXアカウント(@yuyan_mtg)に記事希望とリプライを飛ばしてください!

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