エターナルチャンピオンシップに向けたチームレガシーへの取り組み

エターナルチャンピオンシップに向けたチームレガシーへの取り組み

mtg Yuyan

こんにちは。

細川 侑也(@yuyan_mtg)です。

今年も残すところ後数時間!皆さんのマジック納めは何日でしたか?

僕のマジック納めは昨日晴れる屋トーナメントセンターで行われたエターナルチャンピオンシップでした!結果はというと……トップ8に残ったものの、準々決勝で敗北でした。


画像はカバレージページより引用


エターナルチャンピオンシップのフォーマットはなんとチームレガシー。ルールは今夏に行われたチームモダンと同じ、同名カードをチームメンバー内で共有できないルールのチーム戦です。

というわけで今回は、チームのデッキ選択の経緯と、使用したナドゥの構築のポイントについてお話していきたいと思います。

    レガシーの三強

    チームを結成したのは11月ごろ。当時最強だったのは《超能力蛙》を擁するディミーアリアニメイトでした。
    超能力蛙》は除去されないだけで無限のアドバンテージを生み出すだけでなく、手札から《偉大なる統一者、アトラクサ》や《残虐の執政官》を捨てて《再活性》で釣るのにも役立ち、獅子奮迅の活躍を見せていました。

    リアニメイトと言えば《暗黒の儀式》でマナ加速をして《納墓》でクリーチャーを落とし、《再活性》で釣り上げるコンボデッキでしたが、ディミーアリアニメイトは青いドロースペルで手札を整えつつ《意志の力》で妨害し、黒の除去で盤面をさばき、《超能力蛙》がゲームを終わらせてくれます。《偉大なる統一者、アトラクサ》を高速でリアニメイトすることもあれば、コントロールとしても立ち振るまえる、非常に器用なデッキなのです。
    超能力蛙》と《再活性》を使用したデッキを使うのは確定し、残りの2つのデッキを考えていた時、1000人規模のレガシーイベントのトップ8に3人が入賞するという、モンスターデッキが目に入ってきました。

    それがカーンフォージです。
    その名の通り、《大いなる創造者、カーン》と《神秘の炉》でリソースを獲得していくアーティファクトデッキで、以前から存在していたアーキタイプだったのですが、新カードの《次元の結節点》によってマナ加速が更に安定するようになりました。
    すべての非基本土地タイプを持つ《次元の結節点》により、《ウルザの鉱山》と《ウルザの魔力炉》がなくとも《ウルザの塔》から3マナが出る恐ろしい土地になり、《厳かなモノリス》などを使わずとも、序盤からセットランドだけで《一つの指輪》《大いなる創造者、カーン》《神秘の炉》をキャストできるすごいデッキに生まれ変わったのです。
    そしてヴィンテージでは制限となった《苛立たしいガラクタ》もカーンフォージの躍進に貢献しました。《意志の力》をはじめとしたピッチスペル(0マナ呪文)を封殺する《苛立たしいガラクタ》を《ウルザの物語》でサーチできるのは大きく、これらの強化によってカーンフォージは飛躍的にデッキパワーが上昇しました。
    超能力蛙》《意志の力》《渦まく知識》を使うディミーアリアニメイト。

    古えの墳墓》《大いなる創造者、カーン》《一つの指輪》《ウルザの物語》を使うカーンフォージ。

    この2つのエースデッキをチームに組み込むとなると、サードデッキの選択は自ずと限られます。以前のチームモダンの記事でも話しましたが、チーム戦はいかに強いカードを使えるかが重要。そこで今回も、レガシーで強いカードを上から順番に考えていくことになりました。

    超能力蛙》や《意志の力》、《渦まく知識》。《一つの指輪》や《古えの墳墓》。それらと肩を並べるほど強いカードはあまり多くありませんが……『モダンホライゾン3』でなんとそれは登場していまました。

    そう、悪名高き鳥《有翼の叡智、ナドゥ》です。
    モダンでは強すぎて禁止されてしまったこの鳥はレガシーでもトーナメントを制するほど。ディミーアともカーンフォージともほとんどかぶることがなく使用できます。

    こうして、ディミーアリアニメイト・カーンフォージ・ナドゥの3デッキを持ち込むことを決め、細かいリストについては12月に入ってから詰めることになったのです。

    衝撃の禁止改訂

    ……と非常に早い段階でデッキが決まっていたはずだったのですが、皆さんご存じの通り、レガシーで禁止改訂が実施されました。

    超能力蛙》と《苛立たしいガラクタ》が禁止されてしまったのです。
    これによってディミーアリアニメイトはただ墓地から《偉大なる統一者、アトラクサ》や《残虐の執政官》を吊り上げるだけの昔のコンボデッキに逆戻りしてしまいました。
    カーンフォージも《苛立たしいガラクタ》を失い、《虚空の杯》を代わりに投入することになりました。《虚空の杯》にも長所はありますが、《ウルザの物語》から《苛立たしいガラクタ》をサーチして《意志の力》を封じることができなくなったのは大きく、弱体化は否めません。
    こうして11月の話し合いは白紙に。一からデッキを考えることになりました。

    カーンフォージはともかく、《超能力蛙》はかなりの痛手でした。ディミーアを使用する価値を見出せなくなるほどに。

    渦まく知識》と《意志の力》はレガシーの顔とも呼ぶべきカードたち。青は常にエースデッキの位置づけなので、ここを弱いデッキにするわけにはいきません。墓地対策が刺さるだけで負けてしまうようなディミーアリアニメイトにはしたくなかったのです。
    もちろん《知りたがりの学徒、タミヨウ》でフェアなプランを維持することはできますが、フィニッシャー性能を持ちつつコンボにも寄与していた《超能力蛙》と比べると雲泥の差。
    これならば新たな青いデッキを模索するべきだと思いました。

    突如現れる最強のデッキ

    と、そんなある日、《苛立たしいガラクタ》の禁止によって強くなったデッキの存在がチーム内で話題となりました。

    それがスパイです。

    土地を0枚にすることで《欄干のスパイ》《地底街の密告人》を使って自分のライブラリーを0枚にし、《ナルコメーバ》《ポクスウォーカー》を場に戻し、《戦慄の復活》で《タッサの神託者》を吊り上げて勝利するコンボデッキ、スパイ。
    フィニッシャーである《戦慄の復活》を打ち消す《苛立たしいガラクタ》は天敵でしたが、禁止改訂によって消えてくれたため、単純に立ち位置がよくなりました。

    そもそもスパイは『モダンホライゾン3』で大量のアンタップイン両面ランドを獲得し、非常にデッキが強化されています。それに加えて《苛立たしいガラクタ》が禁止になったわけですから、水を得た魚状態です。
    加茂くんが早速スパイを回したところ、その強さに驚いていました。

    いわく「1ターンキルばかりする」「2ターンキルより1ターンキルの方が多い」。

    そんなことあるのか?と疑問に思いましたが、実際に回っているところを見ると納得します。本当にこのデッキは1キルハンドがよく来ますし、《意志の力》1枚ぐらいなら平気で乗り越えてきます。
    しかもスパイは墓地対策1枚ですべてを失うデッキと思われがちですが、実際にはそんなことはありません。

    ナルコメーバ》しか入っていなかった頃のスパイは、《欄干のスパイ》ですべてのカードが墓地に落ちた後、《ナルコメーバ》の能力の誘発にスタックして墓地対策を使うだけでゲームセットでしたが、今は1マナさえあればケアが可能です。

    それを可能にしているのが《ポクスウォーカー》。
    手札以外から呪文を唱えると墓地から帰ってくる《ポクスウォーカー》と《記憶の旅》を使うことで、墓地対策をある程度かいくぐることができます。
    墓地を追放されるのにスタックして《記憶の旅》を打つと、《ポクスウォーカー》が墓地からすべて場に戻ります。その上で《記憶の旅》でカードを3枚までライブラリーに戻せるので、ゲームに勝利する《タッサの神託者》を戻しつつ、盤面に高いクロックを残せるようになったのです。
    記憶の旅》はフラッシュバックに緑マナを必要とする一方、スパイというデッキは緑マナが余るとは限らないのですが、それも《ジャック・オー・ランタン》でケアできています。墓地から《ジャック・オー・ランタン》を追放することで好きな色マナに変えられるので、マナが浮いていれば《記憶の旅》が打てるのです。
    生半可な墓地対策では止まらず、1キル率も高いスパイ。しかも《意志の力》を使うデッキはチーム戦では3人に1人。これはもう絶対にチームに組み込むべきエースデッキだと確信しました。

    ナドゥ選び

    さて、スパイがまずチームに内定したところで、次に席を確約したのがナドゥでした。
    元々《超能力蛙》《苛立たしいガラクタ》とバチバチやりあっていたデッキなのですから、その強さは折り紙付きです。

    レガシーでは《有翼の叡智、ナドゥ》は3つのタイプが存在します。

    まず、《渦まく知識識》《意志の力》の強い青のカードを採用したタイプ。

    次に《セファリッドの幻術師》《手甲》とハイブリッドしたセファリッドナドゥ。ヨーリオン型もここに含まれます。

    最後に、《ガイアの揺籃の地》で爆発的なマナを生み出す緑主体の形。
    この中でチーム戦に適しているのは《ガイアの揺籃の地》型のナドゥでした。

    意志の力》《渦まく知識》は別の強い青いデッキで使いたいですし、セファリッドナドゥはスパイと共存できません。《戦慄の復活》と《タッサの神託者》がかぶってしまいますからね。
    ガイアの揺籃の地》型の緑ナドゥは、当初は消極的な選択ではありましたが、回していく内に《渦まく知識》《意志の力》の青型よりも優れたデッキかもしれないと思うようになりました。
    青型のナドゥは《コーの遊牧民》《有翼の叡智、ナドゥ》と揃えてもなかなかゲームに勝つことはできません。アドバンテージを大量に獲得し、《意志の力》と《剣を鍬に》を手札に抱え続ける実質詰み状態を作ることは可能ですが、簡単にコンボも決まりません。サーチ手段が少ないので、打ち消しや除去で場を凌ぎつつ、隙を見つけてドロー呪文で揃えていくのが青型なのです。
    一方、緑型は大量のマナクリーチャーと10枚ほどのサーチ呪文からなるデッキ。コンボを揃えるスピードは速いですし、一度《コーの遊牧民》《有翼の叡智、ナドゥ》が揃えばそのままゲームを終わらせてくれます。これは《ガイアの揺籃の地》《春心のナントゥーコ》が使える大きなメリットです。
    ガイアの揺籃の地》《春心のナントゥーコ》からトークンを並べつつマナを出して《孔蹄のビヒモス》による一撃が可能だったり、《召喚の調べ》でヘイトベアをサーチするなど、速度面以外でも器用な立ち回りが可能で、非常に好感触でした。
    直接対決でも緑型に分があり、僕は緑型のナドゥこそがナドゥで最も強いと感じました。

    超能力蛙》、見つかる

    さあ2つ目のデッキも決まり、残りは最後の一枠。もちろん余った《渦まく知識》《意志の力》を使えるデッキです。
    とはいえ、デルバー系統はイマイチ。昨年は活躍していた《豆の木をのぼれ》デッキも最近は元気がない。このサードデッキの選択にはかなり時間を使いました。
    きっかけはマジックオンラインの結果でした。《渦まく知識》を使った殺意のあるデッキがその目に飛び込んできて、木原くんに回してもらうことになったのです。

    それがスタイフルノートでした。

    戦場に出た時にパワーが12以上になるようにクリーチャーを生け贄に捧げる必要がある代わりに、1マナ12/12トランプルという破格の性能を持つ《ファイレクシアン・ドレッドノート》。そのデメリットを《もみ消し》で打ち消して相手を圧殺するのがスタイフルノートです。
    ファイレクシアン・ドレッドノート》の能力を打ち消す役割も持つ《記憶への放逐》はエルドラージやコンボ系に対してはカウンターとしても機能し、《不毛の大地》とフェッチランドへの《もみ消し》による土地嵌めなど、青白ながら非常に攻撃的な青いデッキとなっています。
    最初は《門衛のスラル》や《虚構漂い》が入ったリストを回していた木原くんですが、主に《門衛のスラル》の弱さに絶望していました。《門衛のスラル》がいる状態で《ファイレクシアン・ドレッドノート》を出そうとすると、スタックで《門衛のスラル》を除去され、《ファイレクシアン・ドレッドノート》も失っい、簡単に1対2交換を取られてしまうのです。
    リストの弱さに絶望していた木原くんですが、ここで奇跡の出会いを果たします。そう、禁止になったはずの《超能力蛙》……。

    を彷彿とさせる性能、《思慮深き人工知能、キュリー》!
    プレイヤーに戦闘ダメージを与えるたびにカードを引くという能力は《超能力蛙》と同じ。カードを捨ててサイズが上がったり飛行がつかない代わりに、《思慮深き人工知能、キュリー》にはもう1つの能力があります。

    それがアーティファクト・クリーチャーのコピーになる能力。しかもプレイヤーにダメージを与えた時に基本のパワー分だけドローできる能力は付与されてコピーされるので、《ファイレクシアン・ドレッドノート》をコピーすれば12枚カードが引けてしまうのです。
    もみ消し》や《記憶への放逐》がなくとも《ファイレクシアン・ドレッドノート》を出して生け贄にする前に《思慮深き人工知能、キュリー》でコピーしてしまえば、12/12トランプルが爆誕してくれるので、《思慮深き人工知能、キュリー》によって《ファイレクシアン・ドレッドノート》は更に使いやすくなりました。

    ファイレクシアン・ドレッドノート》とのコンボがなくとも《思慮深き人工知能、キュリー》は単体で優秀なのが素晴らしく、《門衛のスラル》のような《ファイレクシアン・ドレッドノート》着地専用カードとは使い勝手が段違いでした。

    これにてスパイ・ナドゥ・スタイフルノートの3デッキに決定!

    使用したバントナドゥについて

    ドライアドの東屋》1枚

    ほとんどのリストが2枚の中、僕は1枚に抑えました。

    ドライアドの東屋》が2枚である理由は、《有翼の叡智、ナドゥ》のコンボ中にフェッチランドから持ってこれるクリーチャーだからです。《コーの遊牧民》と《有翼の叡智、ナドゥ》を揃えた後、《春心のナントゥーコ》が戦場にいないと途中でコンボが途切れてしまいます。それを防ぐための《ドライアドの東屋》……なのですが。

    そのあまり大きくないメリットに対し、デメリットが目立ちました。《ドライアドの東屋》はクリーチャーなので出したターンにはマナを出せません。実質タップインランドです。

    このデッキには《ガイアの揺籃の地》が4枚入っており、それに《ドライアドの東屋》が2枚になると、1ターン目の緑マナはたった14枚しかありません。1ターン目から常に動きたいバントナドゥからしてみれば、これは目を瞑れないデメリットです。

    春心のナントゥーコ》4枚

    2~3枚のリストが多いものの、個人的には4枚から動かしたくありません。

    負けパターンの1つとしてよくあるのが、盤面を処理され続けて手札に《召喚の調べ》が溜まるケース。《春心のナントゥーコ》ならばフェッチランドを起動するだけでトークンがわらわら出てくるので、すぐに《召喚の調べ》を打てるようになります。

    春心のナントゥーコ》からの《孔蹄のビヒモス》によるイージーウィンもあり、もちろん《有翼の叡智、ナドゥ》のメイン勝ち筋にも絡んでくるカードでした。

    1ターン目にクリーチャーを出して2ターン目に授与すると数ターン生き残ってくれて、《ガイアの揺籃の地》がクリーチャー不足で機能不全に陥ることもなくなります。

    サイド後は《溜め込み屋のアウフ》や《疫病を仕組むもの》を増やすことで相手を詰み状態にでき、用途も様々でとにかく便利でした。

    アロサウルス飼い》4枚

    青い相手にはとにかく初手に欲しいので4枚。3枚のリストが多かったですが、4枚目を入れて本当に良かったと思いました。

    意志の力》はもちろん、《虚空の杯》X=1に対しても強いのが《アロサウルス飼い》。青いデッキと《虚空の杯》デッキに強いなら、環境のほとんどのデッキに対して強いことになりませんか?

    上記のデッキに対して《緑の太陽の頂点》や《召喚の調べ》で《アロサウルス飼い》をサーチするのは嫌でした。このデッキは8枚のマナクリーチャーが入っているので、マナフラッドも気になります。《緑の太陽の頂点》は《アロサウルス飼い》をサーチするのではなく、《有翼の叡智、ナドゥ》や《棘を播く者、逆棘のビル》などのコンボに関わるカードをなるべくなら探したいのです。

    青くなく《虚空の杯》も入っていないデッキには《アロサウルス飼い》は当然弱いですが、このデッキの1マナ1/1は能力がなくても最低保証があるのです。《ガイアの揺籃の地》でマナが出ますし、《召喚の調べ》の召集コストにあてられ、《有翼の叡智、ナドゥ》の誘発先にもなり、《孔蹄のビヒモス》の打点も上がります。

    特定のマッチアップでのみ強いカードではあるものの、リスクが低くリターンが大きく、メインに4枚入れる価値は十分にありました。

    メインの《溜め込み屋のアウフ

    ANTやカーンフォージなど、アーティファクト主体のデッキが環境に多く、一部のデッキにはこちらの最速である3ターンキルでは間に合わない場合があるので、ささやかな妨害手段として投入。

    緑のヘイトベアーは《緑の太陽の頂点》からでも場に出せるので非常に便利です。2ターン目にサーチして少しの間足止めをし、こちらがコンボを決めて勝利します。

    純粋なスピード勝負ではセファリッドに比べて1ターン遅いのが緑ナドゥですが、こうしてヘイトベアーを採用することで早いコンボに無理やり間に合わせています。

    忍耐

    ほとんどのリストは2枚採用されていましたが、《有翼の叡智、ナドゥ》が決まった後のループには1枚あれば良いので、2枚から削りました。

    忍耐》をピッチで唱えて先に生け贄に捧げてから《忍耐》の能力を解決することで、《忍耐》自身がライブラリーに戻ってくれます。

    もしくは《忍耐》に《春心のナントゥーコ》を授与すれば無限に《忍耐》を回せます。

    スパイに対しての勝率が少しだけ変わりますが、どうせ1マナ浮いている状態で《欄干のスパイ》を出してきたら《忍耐》では止まりません。それならば、序盤の動きがもたつく可能性のある《忍耐》より、軽いマナ域のカードを充実させたいと思いました。

    疫病を仕組むもの

    ナドゥミラーにおいて最も良いカードを探した結果、《疫病を仕組むもの》に行き着きました。

    昆虫を指定して《春心のナントゥーコ》を封殺すればコンボは止まる可能性がありますし、コーを指定すれば《有翼の叡智、ナドゥ》自体の誘発を抑えられます。

    序盤に出せる状況なら、《貴族の教主》や《極楽鳥》が複数枚いる場ならそのどちらかを指定してマナを潰すのも有効です。

    そして《春心のナントゥーコ》でそれらをコピーすることでゲームを終わらせられます。最初に即死を防ぐべくコーを指定し、次のコピーで植物と順番にコンボを潰していけば、相手を詰み状態にできるのです。

    》を2枚にして《Bayou》を入れても良いかなと思いました。今回は《疫病を仕組むもの》を思いついたのがチーム戦当日だったので、持っていない《Bayou》を入れられませんでした。

    チーム事情的に僕が《活性の力》を使えなかったので、赤単プリズンに当たった際に《血染めの月》だけで負けてしまうのを防ぐため、《》は1枚でも多く入れたくはありました。なので《Bayou》が手元にあったところでデッキに入れていたかは微妙なラインですね。

    四肢切断

    チームメイトが《剣を鍬に》を使うので《四肢切断》を大量に入れることになりましたが、個人戦なら2枚2枚でスプリットすると思います。

    剣を鍬に》は無条件の除去ではあるものの、《月の大魔術師》を1ターン目に置かれると打てないのがネックに感じました。とはいえ《四肢切断》を入れすぎるとダメージがとんでもないことになるので、2枚ずつぐらいがちょうど良いですね。

    白マナを2枚サーチするのは7枚のフェッチでは難しいので、《剣を鍬に》を2連打するのは容易ではありませんが、《剣を鍬に》と《四肢切断》なら両方同一ターンに唱えることもできます。ミラーマッチではどちらのカードもほとんど変わらず、この点でもスプリットに価値があると思います。

    四肢切断》は想像より使用感がよく、一応痛くせずに打つために《Bayou》を足したくなりました。とはいえ痛さが気になる赤単プリズン相手には《Bayou》はあまりサーチしませんが。

    大会結果

    The Spy ×〇×(チーム勝ち)
    エルドラージ ×〇×(チーム負け)
    グリクシステンポ 〇〇(チーム勝ち)
    赤単プリズン 〇×〇(チーム勝ち)
    青ナドゥ 〇〇(チーム勝ち)
    緑ナドゥ ×〇〇(チーム勝ち)

    5勝1敗でトップ8に。

    The Spy ××(チーム負け)

    スパイには手も足も出ず負け。初戦の相手がレガシーをよくやっているチームで、横の木原くんが「多分ゆうやんさんの相手は青いですよ!」と言ってきたので意気揚々と《アロサウルス飼い》2枚の初手をキープしたら、1ターン目に《欄干のスパイ》が出てきて1キルされました。これもチーム戦の醍醐味。
    相性の良いエルドラージにも負けましたが、そこからはサブマリンして勝利に貢献し続けることができました。最後の2戦はしっかりと構成勝ちできて、今回の調整の手応えを感じましたね。
    とはいえ、リストの反省点もあります。それはもちろんスパイを軽視しすぎていたことです。僕らが最強と結論付けているデッキを他のチームが持ち込んでこないはずがない!

    もう少しスパイに対してしっかりとしたカードを取るべきでした。具体的には《虚空の力線》です。《フェアリーの忌み者》程度ではスパイは止まりません。《虚空の力線》を4枚取って祈るべきでした。
    もし明日僕がレガシーの大型大会に出るならこんなリストにするでしょう。

    最後に

    トップ8で負けと悔しいマジック納めでしたが、みっちりレガシーと向き合えて非常に楽しいチーム戦でした。

    やっぱりチーム戦は楽しいですね。チームならではの構築やデッキ選択ができるので、個人戦とは違った楽しみがあります。もちろんプレイ中に友人からのアドバイスを受けられるのも頼もしいですし、僕はチーム戦の大きなイベントがもっと増えてほしいと思っています。
    競技マジックを中心に遊んでいるのでレガシーをやる機会はさほどなく、毎年大きなレガシーイベントの際に短期集中でレガシーに向き合うようにしているのですが、そのたびにこのフォーマットの奥深さを体感しています。レガシーはやればやるほど面白い!

    来年はもっとレガシーも遊んでみようかなと思うほど、今回のチーム戦は楽しかったです。ナドゥも好きですしね。
    そこまで特筆した成績をあげられなかった2024年でしたが、充実したマジックライフは送れていました。

    2025年もたくさんマジックを遊んで、そこで得た知見や面白いデッキを記事でお届けして、マジックを満喫していきたいと思いますので、よろしくお願いします!

    それでは皆様、良いお年を!

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