【リアニメイトディガー!】《もがく出現》反省記&マリガンノート

【リアニメイトディガー!】《もがく出現》反省記&マリガンノート

Kyle Hitachi

皆さんこんにちは!Kyle Hitachiです。

今週も「リアニメイトディガー!」も、スタンダードの『もがく出現』をディグしていきます!

先週末はプレミアム予選がお休みということで『第29期スタンダード神挑戦者決定戦』に参加してきました。

優勝は岡井さん謹製の青白アグロ。オリジナルなデッキが勝っていく様子はいつ見てもワクワクしますね!神との対戦も見ていて非常に面白かったです。

スタンダード神挑戦者決定戦に向けた調整

さて、私が『スタンダード神決定戦』に挑むに当たって意識した点は以下の三点です。

1.アグロデッキ対策

Magic Online上でジェスカイ召集が好成績をあげていることを踏まえて《苦難の収穫者》を増量。

アグロ対策を重く見るという方針は今まで通りで、そこに召集が加わりました。

2.デッキの安定性の上昇

ゾンビ化》を2枚採用してデッキの安定性向上を目指しました。

追加のリアニメイトスペルを用意することにより、今までよりも安定して《偉大なる統一者、アトラクサ》《恐怖を喰うもの、ヴァルガヴォス》を着地させられます。

3.青黒ミッドレンジ攻略の糸口を模索

そろそろ紙のメタゲーム上でも青黒ミッドレンジが大流行するはずだと考え、サイドボードプランを準備しました。

忌まわしき眼魔》《好奇心の神童、ケラン》による飛行ブロッカーの増量です。

サイドボード後、相手が《除霊用掃除機》など墓地対策ハンドをキープした際にイニシアチブを取れるようなプランを意識しました。 

『スタンダード神挑戦者決定戦』デッキリスト

今回使用したデッキリストはこちら。

大会結果

ボロスバーン〇
白単コントロール〇
白単コントロール〇
グルールアグロ×
セレズニアオーラ×
ティムールカワウソ

 

成績は3-0から0-3してしまい、3-3でドロップ。悔しい結果になってしまいました。

1〜3戦目は比較的簡単なゲームでした。ボロスバーンは《脚当ての陣形》がないため、《偉大なる統一者、アトラクサ》《恐怖を喰うもの、ヴァルガヴォス》が対処されず、リアニメイトさえ決めれば試合がだいぶ有利になります。

白単コントロールは《完成化した精神、ジェイス》を相手が採用していなければ、サイドボード後に《安らかなる眠り》を貼られることを前提に考えても、負ける要素がありません。

そして問題のグルールアグロです。《多様な鼠》《叫ぶ宿敵》《巨怪の怒り》が絡んだブン回りを2回連続で食らってしまい、あえなく敗北してしまいました。トーナメント中一度は受け入れなければならない負け方ですが、ここでティルト状態に入ってしまいます。
セレズニアオーラ、ティムールカワウソ相手はある程度こちらも好き勝手に動くことができ、その時間を与えてくれるので、キーカードさえ揃っていれば怖くない相手なのですが、日和って微妙なハンドをキープし続けてしまい敗北。

「運がなかった」と言えばそこまでですが、パフォーマンスは良くなかったです。

反省

さて、負けたときこそ成長のチャンス、ということで反省したいポイントを纏めてみます。

まずメタゲームを読み違えていました。

苦難の収穫者》はジェスカイ召集にも強い除去である反面、《叫ぶ宿敵》を除去できない欠点がありました。

赤アグロミラーのミラーでは絶対的な《叫ぶ宿敵》は、黒いデッキやシミックテラーなどにはさほど強くなく、それらのデッキの流行に伴い、採用数が減少すると予想していましたが、その読みが外れてしまいました。

もう一つは厳しいマリガンを徹底することができなかったことです。

グルールアグロに理不尽な負け方をしたのは事実ですが、そのメンタルを次の試合に持ち込んでいいわけがありません。マリガンを恐れてはいけないアーキタイプを使っていることもあり、ここは妥協してはいけないポイントでしたね。
とはいえ、妥協キープなどのマリガン失敗は改善できるポイントでもあります。

このデッキを使って勝率が出ない人の中にはマリガンで躓いてる人も多いのではないでしょうか。

自戒の意味を込めて、マリガンについて掘り下げていきます。

マリガンについて考える

マリガンを嫌がるプレイヤーは多いです。

手札が対戦相手よりも少ない状態でゲームをスタートするのには勇気が必要ですからね。

ですが、マリガンは明確にプレイングの一部です。 初手でゲーム展開の8割が決まると思って、時には積極的に6枚の手札を選びましょう。

キープ基準となるカードはあるにはあるのですが、サイドボーディングの仕方やゲームプランによってカードの価値は変化してしまうので、一概には言えません。

それではいくつか例題を挙げて解説していきましょう。

 

1.VSグルールアグロ

 

 

私の答えはマリガンです。

とてもキープしたくなるハンドですね!

ですが黒マナが見当たらず、《恐怖を喰うもの、ヴァルガヴォス》がこちらを見守っています。今後の展開がどうなるか、3枚引いてみましょう。

黒マナを引くことができませんでしたね。16枚入っているので引いても良さそうなものですが、仕方ありません。

2枚目の《錠前破りのいたずら屋》《完成化した精神、ジェイス》は引きこめましたが、グルールアグロ相手ではとても間に合わなそうです。

また《第三の道の創設》がないので、仮に黒マナを引けたとしても墓地が足りず、《もがく出現》を上手く使えないかもしれません。

対グルールアグロではリソースは必要ないので、厳しくマリガンしていくことになります。

というわけでマリガンしてみて配られた6枚です。これはキープ。

またしても難しいハンドが来てしまいました…が、今度はキープしても良さそうですね。このデッキ、緑マナを要求するカードが《もがく出現》《森の轟き、ルムラ》のみなので、青マナと黒マナさえあればとりあえず動き続けることができます。

戻すカードとしては《》《ゾンビ化》のどちらかでしょうか。

》を戻すとマナスクリューの恐怖に怯えることになります。一方《ゾンビ化》を戻すと、《もがく出現》と緑マナの両方を引かなければゲームに勝つことができません。私は《切り崩し》でゲームが長引くことも考えて《》を戻しそうです。

 

2.VSディミーアミッドレンジ

マリガンです。惜しい、グルール戦でこの初手が来ていれば…!

グルールアグロにならこれでキープしてしまいそうですが、相手はディミーアミッドレンジです。このマッチでは土地を伸ばしたいので2枚は少なく感じてしまいます。《完成化した精神、ジェイス》も、アグロには良いカードですが、ディミーアには使い勝手が悪いです。

このデッキはこういった「アクションはできるけれどゴールがない」ハンドがたくさん来るのが問題ですね。

これはキープします!

一度マリガンした、ということを考慮すれば良いハンドでしょう。諜報ランドで《錠前破りのいたずら屋》《蓄え放題》が見つかれば最高のハンドかもしれません。

1ターン目に諜報ランドをセットランドしたいので、同じくタップインである《不穏な浅瀬》を戻す……と思ってしまいそうになりますが、相手は青黒ミッドレンジで、手札には《切り崩し》があります。闇雲に動いてもしょうがないので、最初のターンは《不穏な浅瀬》をセットランド、2ターン目は《切り崩し》を構えながら諜報、そして3ターン目から《第三の道の創設》で動き始められそうです。

というわけで《ハッシュウッドの境界》か《》を戻すのが良いでしょう。

3.VS白単コントロール

 

マリガンです。

非常に有利なマッチアップですが、流石にリアニメイト先が2枚のハンドはまずいです。もしも《執念の徳目》あたりが《第三の道の創設》であれば、《忘れられた者たちの嘆き》で土地も探せそうなのでキープできますが、この手札は無理せずにマリガンという判断になります。

 

 これはキープできます。

苦々しい勝利》、もしくは《偉大なる統一者、アトラクサ》を戻してキープとなりそうなハンドです。ポイントとしては《第三の道の創設》があること、《忘れられた者たちの嘆き》で3枚目の土地を探せること。相手が白単コントロールなので《苦々しい勝利》を戻して問題ないでしょう。

4.VSティムールカワウソ

 

 

パーフェクトハンド。キープです。

非常に理想的なハンドです!色マナがすべて揃っており、《第三の道の創設》で素早く墓地を肥やすことができ、3ターン目までの行動が見えています。後は《偉大なる統一者、アトラクサ》《恐怖を喰うもの、ヴァルガヴォス》《もがく出現》がめくれるかどうかの勝負になりますね。

 さて、今度は少し応用編で、サイドボード後のマリガンについても触れましょう。

インアウトは

ー2《執念の徳目
ー2《忘れられた者たちの嘆き
ー2《切り崩し
+2《除霊用掃除機
+2《羅利骨灰
+2《強迫

です。

マリガンです。

出ましたね、こういうハンドをキープすると負けてしまいます。

特にティムールカワウソのような準備をコツコツと整えていくデッキに対して、こういったハンドで始めてしまうことはかなりリスキー。最低限ゴールが見える手札をキープしましょう。

キープです。

黒マナこそないですが諜報ランドが複数枚あり、リアニメイトというゴールも見えている手札です。

なおかつ《羅利骨灰》もあることから《永劫の活力》などに対処することができます。この程度のハンドならばキープしてもよいでしょう。

5.VSディミーアミッドレンジ

ディミーアミッドレンジとのサイドボード後について。

インアウトは以下の通り。

ー2《森の轟き、ルムラ
ー2《執念の徳目
ー2《忘れられた者たちの嘆き
+3《強迫
+2《温厚な襞背》
+1《忌まわしき眼魔
+1《好奇心の神童、ケラン

キープ。

土地に少し不自由がありますが、《強迫》を《第三の道の創設》で使い回す展開が見えているのは非常に良いことです。

一見邪魔に見える《恐怖を喰うもの、ヴァルガヴォス》も《苦々しい勝利》で墓地に落とすことができますし、《切り崩し》で早期のクロックに対処することもできます。

ただしこちが後手で、相手が1ターン目に《除霊用掃除機》をプレイしてきたときは非常に辛そうです。

キープ。

初手としては《好奇心の神童、ケラン》で土地を伸ばしつつ飛行ブロッカーを立て、《第三の道の創設》でライブラリーを掘り進められるなど、悪くない手札。《迷路庭園》の諜報と《不穏な浅瀬》2枚も頼もしいですね。土地は初手に5枚もありますが問題ありません。

除霊用掃除機》を置かれても《好奇心の神童、ケラン》で割れるので安心です。

6.VS不明

切り崩し》があるので早い相手には対応できそうですし、遅い相手に対しては《ゾンビ化》という仕掛けが2枚ある上に《第三の道の創設》での上振れも期待できます。どんな相手にでもキープしても良いでしょう。

このように除去・切削・リアニメイトなど、序盤を遅らせるカードからゴールまですべて揃っている手札は、どんな相手でも文句なくキープできる初手です。

このデッキにとってはゴールが重要なので、切削とリアニメイトを兼ねる《第三の道の創設》は非常に大事なカードで、いつでも初手に欲しいですね。

今後の課題

今週はマリガンに焦点を当ててみました。私が普段どのように考えて初手をキープしているか、少しでも伝わったのなら幸いです。

もちろん初手だけではなく「これから何を引きたいか」を考えることも重要です。麻雀で言うところの面子を揃えるようなものなので、受けが広くなるようプレイしていきましょう。

今後の課題ですが、まだ「マナベースの最大化」という地味ながらも大事な作業が残っています。

現在のマナベースはファストランドを抑えて《グルームレイクの境界》にフィーチャーした形を取っていますが、このマナベースがベストとは限りません。だいぶ長いこと使ってしまったのでそろそろ計算し直そうと思います。

また果敢クリーチャーに対してブレやすくて嫌いだった《切り崩し》を再評価し、4枚まで採用することを検討しそうです。やはり初手にあるとタップインランドを処理しやすいですからね。それに合わせて本当に諜報ランドが《迷路庭園》で良いのか、検討し直します。
「それではまた来週……!」と言いたいところですが、今週末は特にイベントがありません。

店舗予選に出ることができればその様子をレポート、もしくは「The Last Sun」用モダンデッキの叩き台を作る様子を記事にしようと思います!禁止改定も12/16に控えていますからね。

それではまた次回、お楽しみに。

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