ティムールカワウソ徹底解説!

ティムールカワウソ徹底解説!

mtg Yuyan

こんにちは。

細川 侑也(@yuyan_mtg)です。

本日は、スタンダードで最も難解なデッキと言われている、ティムールカワウソの記事になります。

世界選手権の最終戦でティムールカワウソの製作者に負けてからというもの、このデッキの動きに惚れ込み、店舗予選を6勝1敗で突破、その後プレミアム予選も突破……出来たらよかったのですが、権利を賭けた決勝で敗れてしまいました。

さほど結果を残してこれたわけではないのですが、ようやく自信を持った75枚が出来上がったので、こうして記事にすることにしました。

    ティムールカワウソとは?

    嵐追いの才能》(から出るトークン)、《稲妻罠の教練者》、《渓間の洪水呼び》の3種のカワウソを活用したコンボデッキです。

    渓間の洪水呼び》は非クリーチャー呪文を唱えるたびに、カワウソやネズミなどに修正を与えてアンタップする能力を持っています。通常はこのアンタップ能力にほとんど意味はありませんが、《永劫の活力》がここに加わることでコンボになります。
    永劫の活力》の能力でカワウソたちから好きなマナを出し、そのマナから軽い呪文を唱えると、すべてのカワウソが《渓間の洪水呼び》によってアンタップします。

    カワウソが3体いる状態で1マナのカードを使えば2マナが浮く計算になり、同時にパワータフネスに修正が入っていきます。無限の手順は後述しますが、最終的には無限に相手のパーマネントをバウンスしながらパワーが上がっていって勝利となります。
    よく聞かれる「ティムールカワウソはコンボなの?ビートダウンなの?」についてもお答えしましょう。

    ティムールカワウソはそのどちらでもなく、コントロールデッキだと認識しています。

    嵐追いの才能》が初手に2枚ある時はビートダウンに変貌しますが、基本的にはライフを削るのは二の次です。そしてコンボを第一にも考えません。

    このデッキは《この町は狭すぎる》《嵐追いの才能》の2枚を駆使して盤面を掌握し続け、やがてコンボを決めるデッキです。

    ティムールカワウソが難しいと感じる人は、このデッキをコントロールだと思ってプレイしてみてください。もしかしたら上手くいくかもしれません。

    デッキリストとカード解説

    嵐追いの才能

    このデッキで最も重要となるカード。ビート・コンボ・コントロールのすべてのプランに絡んでくるので、いつでも初手に欲しいです。

    戦場に出た時に生成するカワウソは毎ターン2/2や3/3ほどのサイズで相手に殴りかかりますし、《薮打ち》で格闘する際も便利。《塔の点火》の協約にも使用したりします。

    レベル2ではインスタント・ソーサリーを拾えるので、ここで《この町は狭すぎる》を拾っておくと、永久機関が完成します。

    レベル2になった《嵐追いの才能》と相手の致命的なカードを《この町は狭すぎる》で戻し、《嵐追いの才能》をこちらは出し直し、またレベル2で《この町は狭すぎる》を回収。こうやって妨害しながらカワウソを増やしていくのがこのデッキの基本戦略。

    永劫の活力》《渓間の洪水呼び》が揃うとこの《嵐追いの才能》レベル2→《この町は狭すぎる》を無限に行えるようになるので、一撃必殺のコンボになります。

    レベル3まで行くことはメイン戦ではありませんが、サイド後に墓地対策をされた際には到達することもしばしば。当然ながらかなり強いのでゲームに勝てます。

    この町は狭すぎる

    デッキ内で2番目に強いカード。ティムールカワウソこの町に名前を変えたいぐらいにはデッキの顔として役立ちます。

    相手の最も強いカードに触りながら、自分は《嵐追いの才能》《豆の木をのぼれ》を戻して得をし、更に《嵐追いの才能》の2章でループになる素晴らしいスペル。必ずゲーム中に1枚は引きたいカード。

    2マナにも関わらず5マナの呪文なので《豆の木をのぼれ》がトリガーします。僕はこれを脱法豆の木と呼んでいます。

    稲妻罠の教練者

    モダンでも大活躍のカワウソ。新生コストは少し重いですが、マナフラッドがそれなりに多いので新生で出すこともしばしばあります。

    渓間の洪水呼び》+《永劫の活力》を揃えた後はカワウソの頭数が重要になるので、《稲妻罠の教練者》は積極的に序盤からドロップしておきたいカードです。引けば引くだけ《渓間の洪水呼び》のバリューが上がるので嬉しいです。

    ちなみに通常版とショーケース版に加えてバンドルプロモ版があるのですが、個人的にはバンドルプロモ版が圧倒的に可愛いです。なぜフォイルしかないんだ……!

    永劫の活力

    クリーチャーをすべて《極楽鳥》に変える強力なクリーチャー。同じ能力を持つ《謎の石の儀式》もかつてコンボデッキで採用実績がありましたが、まさかそれがたった1マナ重くなっただけでクリーチャーになり、しかも除去耐性もつくとは。

    永劫の活力》を出したターンにもう1アクションを取りたいので、なるべくならフルタップで出してエンドせず、事前にクリーチャーを出しておいてから《永劫の活力》を出し、構えたいところです。《苦痛ある選定》などの追放除去に弱いので、《塔の点火》を構えておきたいですね。協約コストで《永劫の活力》を生け贄にすれば追放されずにエンチャントとして場に残ります。

    戦場に《永劫の活力》しかクリーチャーがいない場合でも《塔の点火》で《永劫の活力》自身を対象に取り、その上で協約すればOKです。赤マナさえ構えておけば追放除去はかわせます。

    嵐追いの才能》《この町は狭すぎるる》のループには非常にマナがかかるので、《永劫の活力》は必須です。逆に一度でもループが始まると、《渓間の洪水呼び》がなくて無限にならなかったとしても、カワウソが勝手に増えていくので、使えるマナや打点が増えていき、一瞬で勝利します。

    デッキの核です。

    塔の点火

    赤アグロが環境に多い以上、4枚必須なカード。もしマジックの4枚ルールがなくなったのなら、6枚はメインに入れると思います。それぐらい《塔の点火》は強いカードです。

    嵐追いの才能》とそのトークン、《咆哮する焼炉+蒸気サウナ》、《永劫の活力》ととにかく協約の種に困らないのがティムールカワウソで使う《塔の点火》の強いところ。《永劫の活力》との相性は前述の通り。

    環境の9割がコントロールにならないので限り、4枚から動くことは決してないですね。

    渓間の洪水呼び

    非クリーチャー呪文がすべて瞬速を持ち、非クリーチャー呪文を唱えるとカエル・カワウソ・鳥・ネズミをアンタップして+1/+1修正を与えるという、《ジェスカイの隆盛》のような能力を持つカワウソ。このデッキにはカワウソとネズミしか入っていませんが、強い鳥やカエルがこれから登場すればデッキに入る可能性は十分あります。

    永劫の活力》と揃った時には、1マナの非クリーチャー呪文はすべてフリースペルになります。《嵐追いの才能》のカワウソトークンは自身も果敢を持っているので、スペル1枚につき+2/+2。複数体のトークンがいれば突然相手を倒すことも可能です。

    とはいえ、基本的にはただの3マナ2/2。除去耐性もないので狙われます。《切り崩し》や《噴出の稲妻》で焼かれるのはもったいないので、1マナのカードを構えた状態で出したいです。

    非クリーチャー呪文を瞬速で唱えられるので《花粉の分析》《薮打ち》を構えるだけで良いので、ケアは比較的簡単です。

    3マナという重さで除去と交換されてしまうだけのクリーチャーなので、コンボに関わるカードですが3枚しか入っていません。よくある負けパターンの《渓間の洪水呼び》が手札に溜まって負けは、カワウソ使いなら共感してもらえるはず!

    薮打ち

    基本土地をサーチしたり格闘ができる便利な呪文。いや、そんな言葉ではこいつは言い表せません。便利すぎるカードです。

    3色を無理やり回しているので、色マナはカツカツ。こういった土地サーチはデッキに必須です。《渓間の洪水呼び》のトリガーや《稲妻罠の教練者》で拾えることなどから、《薮打ち》は非常に相性の良いカードです。

    土地サーチで使う機会がほとんどだと思いきや、実はかなり格闘として打ちます。《嵐追いの才能》は《薮打ち》でも大きくなるので《心火の英雄》や《僧院の速槍》を打ち取れますし、《稲妻罠の教練者》が《大洞窟のコウモリ》を殴り倒してくれることもしばしば。

    永劫の活力》の追放が怖くて《塔の点火》がない時は、相手のパワー3クリーチャーと格闘して自らエンチャントとして蘇らせる、なんて使い方もあります。

    冗談でもなんでもなく、10回打って6回は土地サーチ、4回は格闘で打つ。それぐらい格闘で打つ機会は多いです。

    格闘が強すぎるので《花粉の分析》を押さえて4枚採用しています。

    花粉の分析

    こちらも《薮打ち》と同じ土地サーチ。もう1つのモードが証拠収集8を達成していると、好きなクリーチャーをサーチできるというもの。

    このデッキは非常に軽く構築されているため、証拠収集8を満たすのは難しい。《この町は狭すぎる》は後々《嵐追いの才能》で拾いたいのでできれば追放したくありません。

    それならほぼ証拠収集できないのかというと、そういうわけではありません。《咆哮する焼炉+蒸気サウナ》が証拠収集の種となってくれます。

    咆哮する焼炉》を開けておき、《塔の点火》の協約で生け贄にするだけで《花粉の分析》を達成できるので、積極的にこのプレイを狙いましょう。

    豆の木をのぼれ

    5マナ以上のカードを唱えると1ドローのおまけがついてくる《豆の木をのぼれ》。しかしデッキ内で誘発するのは《この町は狭すぎる》(と《トーテンタンズの歌》X=4以上)のみと非常に少ない。

    そのため、2枚に押さえているリストが多い中、僕は一貫して3枚採用しています。それは結局他のどのリソースカードを入れるよりもゲームの勝利に貢献してくれるからです。

    勝つゲームの大半は《この町は狭すぎる》が絡んできますし、ゲーム序盤に攻められている場で打つ《この町は狭すぎる》に《豆の木をのぼれ》の1ドローがついてくるかは非常に重要でした。

    ティムールカワウソは手札を増やす手段がほとんどありません。除去を打ち続けていくと自然に手札は枯渇してしまいます。しかもバウンスは1対1交換にはならず、単なる延命措置です。《この町は狭すぎる》で戻したカードが《稲妻罠の教練者》や《嵐追いの才能》なら損はしませんが、得もしていません。しっかりとこちらが手札を増やして盤面をコントロールしていくには、《豆の木をのぼれ》が一番なのです。

    咆哮する焼炉+蒸気サウナ

    最初は「ソーサリータイミングの除去って……」とか「不確定なダメージだし不安」と思っていましたが、使っていく内にどんどん味がしてきて気づけば3枚固定になったカード。

    ソーサリータイミングだとしても除去できれば十分で、《この町は狭すぎる》で再利用できるのがとても好感触。《蒸気サウナ》を開けてリソース確保も、マナフラッドしやすいこのデッキでは嬉しい。

    このデッキで処理の難しい《分派の説教者》を倒せるのもありがたい。

    蒸気サウナ》を開ける機会はそこまで多くないので、《塔の点火》の協約で生け贄にしやすく、《花粉の分析》の証拠収集を稼ぐのにも便利。

    かなりいぶし銀的な活躍を見せてくれました。3枚は入れるべきです。

    ちなみに《蒸気サウナ》から出すとマナ総量が5以上の呪文なので《豆の木をのぼれ》で1枚引けます。

    トーテンタンズの歌

    ブロックできないネズミを出して、ターン終了時までクリーチャーが速攻を持つソーサリー。ただテキストを読んだだけではあまり強さがわからないかもしれませんが、このデッキでは重要な役割を果たします。

    まずネズミを生成できる点。ただのブロックに参加できないネズミは、《渓間の洪水呼び》によってアンタップして修正を受けます。つまり《永劫の活力》が揃うと簡単に大量のマナを生み出せるようになります。

    そしてクリーチャーに速攻を付与する能力も重要です。《永劫の活力》《渓間の洪水呼び》が揃っても、カワウソが少なければ無限コンボは始まりません。《渓間の洪水呼び》でアンタップできるクリーチャーが複数体必要なのです。

    それを相手も理解しているからこそ、《稲妻罠の教練者》やカワウソトークンなどはしっかり処理されてしまいます。なかなか頭数を揃えておくことはできませんし、更地の状態から突然コンボを決めることは基本的にはできません。

    しかし、《トーテンタンズの歌》なら《永劫の活力》さえ出ていれば、更地の状態からでもコンボを開始できます。X=4で唱えて4体を生成し、その内3体を寝かせて《渓間の洪水呼び》を出し、1マナの呪文を唱えると4体が起きるので、そこから無限に入ることもできるのです。

    ディミーアミッドレンジやティムールカワウソミラーでは、《渓間の洪水呼び》でアンタップできるクリーチャーをどれだけ場に出しておけるかが重要なので、《トーテンタンズの歌》はキーと言っても良いです。

    焦熱の竜火

    特筆すべき点はないただの除去です。

    塔の点火》の追加のようなイメージですが、準備せずに3点追放を行えるので、《永劫の活力》《永劫の好奇心》を処理するのに便利です。《咆哮する焼炉+蒸気サウナ》の4枚目よりは《焦熱の竜火》を1枚入れておく方が好みですね。

    探索するドルイド

    グルールが多ければ《焦熱の竜火》の方が良いですが、最近ではそれ以外のデッキにもよく当たるので、追加のリソースカードとして採用することにしました。

    4枚目の《豆の木をのぼれ》と比べると、《花粉の分析》でサーチできるのがメリットです。《稲妻罠の教練者》をサーチすれば良い場合もありますが、2枚めくりつつ《探索するドルイド》をクリーチャーとしても運用したい場面もあるので、1枚入れる意味はそれなりにあります。

    マナベース

    基本は3ターン目までのアンタップインを徹底的に意識しています。《薮打ち》《花粉の分析》を駆使して土地を伸ばしていく関係上、実質それらのアクションに1マナかかる(=タップインになるようなもの)ので、土地そのものでタップインはしたくありません。

    そこで《寓話の小道》は入れずに組んでいます。緑マナは絶対に欲しいので16確保しており、青は12+7枚(土地サーチ)の19、赤は7+7の14です。

    破滅の眺望》はデッキ内唯一のタップインですが、かなり強力なので採用しました。単色のパーマネント1つにつきその色のマナが出るので、《豆の木をのぼれ》《咆哮する焼炉》なら赤緑、ここに《嵐追いの才能》があると赤緑青の3マナが出ます。1マナ増えるというわけです。

    青緑など2色しか出ない場合でも、セットランド時に赤を指定しておけば実質3色土地ですし、《ヤヴィマヤの沿岸》の無色マナを《破滅の眺望》の起動に当てて青緑を出せば実質フィルターランドなので、思いのほか便利でした。

    神盾の海亀

    ここからサイドボードのお話です。そして早速問題の亀くんから。

    なぜこのカードを採用するに至ったのか?その経緯からお話しましょう。

    赤アグロと対戦していてとにかく負けるパターンが《叫ぶ宿敵》でした。序盤にしっかりとライフを守れていれば《叫ぶ宿敵》を火力で除去しても問題ないのですが、序盤のクリーチャーを打ち漏らしてライフを削られていると、《叫ぶ宿敵》に打つ《焦熱の竜火》が致命的なダメージになります。

    かといってティムールカラーで《叫ぶ宿敵》に対処するのは困難です。《声も出せない》は《巨怪の怒り》で大きくなったり、《亭主の才能》で突破されるのでイマイチ。そもそも《叫ぶ宿敵》に1回攻撃されてしまいますからね。

    そこで1ターン目に出して序盤の《心火の英雄》や《熾火心の挑戦者》を受け止めてもらいつつ、《叫ぶ宿敵》もブロックできる《神盾の海亀》に白羽の矢が立ちました。

    実際かなりこのカードの感触はよく、採用してから対赤アグロの勝率はかなり良いです。

    1マナなので出しながら《塔の点火》を構えられますし、《雇われ爪》なら《巨怪の怒り》でも突破されず、《僧院の速槍》《心火の英雄》は《巨怪の怒り》以外ならガッチリガード。《叫ぶ宿敵》も出したターンは完全ガードなので実質速攻を無効化しているようなものです。

    フラッドピットの溺れさせ

    こちらも対赤アグロ用です。

    神盾の海亀》を突破する手段として《巨怪の怒り》が最も簡単で、こちらは《塔の点火》を構えていれば万全なのですが、中々上手くはいきません。そこで《フラッドピットの溺れさせ》で《巨怪の怒り》が付いたクリーチャーを寝かせるのが非常に効果的。

    この町は狭すぎる》で回収して再利用できるのも良いポイント。ちなみに《フラッドピットの溺れさせ》を起動して能力スタックで《この町は狭すぎる》で《フラッドピットの溺れさせ》を手札に戻すと、相手のクリーチャーだけライブラリーに戻ります。

    脚当ての陣形

    力線の束縛》《世話人の才能》《ドロスの魔神》《不浄な別室》などなど、エンチャントや飛行が今のスタンダードにはたくさん。それらすべてに対処しつつ、手札で腐っていればドローに変えられるので、とにかく便利なカードです。

    どのマッチでもベストなサイドカードではないかもしれませんが、ベターあるいはグッドなサイドカード。

    軽蔑的な一撃

    打ち消しはこの2枚だけです。《否認》との選択ですが、《否認》の方が優れているのは《豆の木をのぼれ》と《世話人の才能》を消した瞬間だけだと思っています。

    ズアードメインの各種大主には《軽蔑的な一撃》しか当たりませんし、《太陽降下》は《軽蔑的な一撃》でも触れます。《終末の加虐者》を消せるのもちょっと嬉しいですね。

    どちらか採用するなら《軽蔑的な一撃》推奨です。ミラーマッチでは《否認》が欲しいですが。

    轟く機知、ラル

    黒いミッドレンジやコントロール全般にサイドインします。

    見た目以上にとにかく固く、プラスでトークンを出して《塔の点火》を構えるだけで鉄壁。ディミーアやゴルガリに対しては難攻不落のフィニッシャーとなります。

    使っていて非常に感触が良く、2枚にしてからは1度も減らしたいと思いませんでした。コンボを決められないように《稲妻罠の教練者》やカワウソトークンを狙われがちなので、《轟く機知、ラル》を出すとかなり嫌な顔をされます。

    採用しなかったカード

    手練

    薮打ち》《手練》型のリストも多いですし、僕も実際試しました。現在のリストは土地27に土地サーチ7とかなりマナフラッドしやすいので、《手練》を入れることでそれをある程度解消できます。

    それでもいくつかの理由により、僕は《手練》ではなく《花粉の分析》を採用しています。

    最も大きいのはこのデッキがマナを無限に欲している点です。《この町は狭すぎる》《嵐追いの才能》のレベルアップだけで6マナかかり、そこから《嵐追いの才能》の出し直しなども含めると、とにかくこのデッキはマナを非常に使います。そのためセットランドできることなら毎ターンし続けたいのです。マナフラッドは嫌ですが、土地を置くメリット自体はかなりあるのです。

    花粉の分析》が《咆哮する焼炉+蒸気サウナ》を証拠収集することでしっかりリソースに代わってくれるのも、《花粉の分析》にポジティブな要素です。《永劫の活力》か《渓間の洪水呼び》の足らない方をサーチしてコンボを決めたり、マナフラッドしていれば《稲妻罠の教練者》《探索するドルイド》にアクセスできます。

    もう1つ重要なポイントは、《薮打ち》《花粉の分析》がどちらも緑のカードであることです。緑マナ1枚さえ初手にあれば、この7枚を引くだけでゲームを開始できるのです。《手練》は青いので《銅線の地溝》や《》でキープすることはできません。

    初手に土地が1枚の手札はそれなりに来ますし、当然土地が少ない初手はブン回る確率が高い。それをキープできるかどうかは大きな違いがあります。

    以上の理由で、僕は《薮打ち》《花粉の分析》が好みです。

    手練》が欲しい瞬間もあります。やはりフラッドしやすい構成にはなっていますからね。

    叫ぶ宿敵

    対赤アグロにおける《フラッドピットの溺れさせ》との選択でしたが、《神盾の海亀》と相性を考えて《フラッドピットの溺れさせ》を優先しました。

    既にお話したように《巨怪の怒り》で《神盾の海亀》を突破させて《フラッドピットの溺れさせ》で寝かせて《この町は狭すぎる》の動きが非常に強かったためです。

    叫ぶ宿敵》はダメージレースで強く、また3ターン目に出した際はブロッカーとしてかなり優秀です。1マナ域をブロックしつつ、横のクリーチャーも破壊できる可能性があるので、1対2交換が取りやすいのです。

    神盾の海亀》ではダメージが稼げないため、使うなら《フラッドピットの溺れさせ》と《叫ぶ宿敵》の組み合わせでしっかり殴れるプランを取った方が良いですね。

    解剖道具

    5ターン目に出ればかなり強いカードなのですが、《叫ぶ宿敵》の能力でライフゲインできなくなった瞬間に引きたくないカード筆頭になるので、リスクが高いと感じました。

    稲妻波》《ボロスの魔除け》で本体を狙うボロスバーンが流行すれば《解剖道具》を採用するかもしれませんが、現状はライフを回復するカードはサイドボードに採用しない方向にしています。

    神盾の海亀》で《叫ぶ宿敵》を止める以上、《叫ぶ宿敵》が場に残りやすいというのもマイナスでした。

    回し方

    嵐追いの才能》が初手にあれば展開して、相手の盤面の脅威を除去しつつ攻撃し、ライフを削っていきます。
    永劫の活力》を出しつつ除去や《この町は狭すぎる》で干渉すると、そこから行動回数が増えるので、徐々に戦場を支配できるようになります。《この町は狭すぎる》《嵐追いの才能》レベル2がループし始めると、相手の動きは制限され、こちらはカワウソが増えていくので、相手のライフがなくなっていきます。

    そのまま脅威を取り除いてカワウソビートダウンを完遂するもよし、どこかで《渓間の洪水呼び》を引けばコンボが決まってゲームセットです。

    冒頭でお話しした通り、このデッキは基本的にはボードコントロールです。《塔の点火》《咆哮する焼炉》《この町は狭すぎる》を使って盤面を鎮静化させ、そこから《嵐追いの才能》+《この町は狭すぎる》でループで相手の攻め手を完全に潰し、最終的にコンボで勝つのです。

    だから僕はティムールカワウソをコントロールデッキと呼んでいます。

    渓間の洪水呼び》《永劫の活力》《嵐追いの才能》《この町は狭すぎる》の無限コンボについてはしっかりとまずは頭に入れておきましょう。

    カワウソ(とネズミ)が3体いる場合は、《嵐追いの才能》と2マナ以下のパーマネントカード(《渓間の洪水呼び》を誘発させられればなんでもOK)があればコンボが決まります。

    3体をタップして青を3つ出し、その内2マナで《この町は狭すぎる》を唱えて《嵐追いの才能》と《咆哮する焼炉》を回収。カワウソたちからマナを出して4マナになり、《嵐追いの才能》を出し直して3マナ+カワウソたちの3マナ。そこから2マナを使って《咆哮する焼炉》を唱えると4マナ+カワウソたちから3マナが出るので、浮いた4マナでレベルアップし、カワウソたちを寝かせて《この町は狭すぎる》で《嵐追いの才能》と《咆哮する焼炉》を戻せるので無限ループです。
    戻せるカードが《嵐追いの才能》しかなければカワウソたちは4体必要になります。

    一見ハードルが高そうに見えますが、実際無限パンプが必要な場面はそう多くありません。

    たとえばカワウソ3体と《嵐追いの才能》1枚しかない状態では、1マナずつ減っていく簡易ループになってしまいます。が、実際はそれでも十分です。ループ1回で《この町は狭すぎる》《嵐追いの才能》で2回スペルを唱えているので、《渓間の洪水呼び》で全体が+2修正されつつ、相手のブロッカーも排除できます。3ループすれば3体のカワウソが+6/+6修正を受けますから、それだけで致死量のダメージを叩き出せるはずです。
    今最大で何点出せるのか?この計算を素早くできるようにするために、カワウソ算をいくつか覚えておきましょう。

    カワウソ算

    マナを出せるカワウソとネズミの数ー呪文のマナ=余るマナ

    まずは《渓間の洪水呼び》《永劫の活力》が揃った時にどれだけマナが出るかを俊二に見極めましょう。カワウソトークンと《渓間の洪水呼び》だけの状態でも、《嵐追いの才能》が2枚、《この町は狭すぎる》、土地が4枚戦場にあれば、《渓間の洪水呼び》を合計で9回誘発させることができるので、カワウソトークンのパワーが19になります。

    カワウソ2体-2マナ《この町は狭すぎる》=0。カワウソ2体-1マナ《嵐追いの才能》=1。《嵐追いの才能》は2回キャストされるので2マナ浮き、そこから《嵐追いの才能》をレベルアップさせるとループが開始。このレベルアップには4マナが必要なので、実質2マナでレベルアップできるようになります。

    この例ならば2体のカワウソと土地4枚で6マナあるので、3回のレベルアップで合計9回のスペルを唱えられることができ、果敢と《渓間の洪水呼び》により18回修正を受けてトークンのパワーは19になります。

    嵐追いの才能》レベルアップ+《この町は狭すぎる

    4+2+1=7マナ。《嵐追いの才能》のレベルアップで《この町は狭すぎる》を回収し、《この町は狭すぎる》を打って《嵐追いの才能》を再キャストするのにかかるマナです。

    この7マナが揃うと毎ターンカワウソが増えながら相手のパーマネントに触れるようになります。カワウソが増えていくのでどんどん使えるマナが増えてきて、やがてループしながらカワウソが殴り始めてゲームが終わります。

    渓間の洪水呼び》2体

    これは単純に《渓間の洪水呼び》が2回誘発するだけなので簡単です。2体の《渓間の洪水呼び》だけで2×2の4マナで、実質カワウソ4体扱いになるのでほぼ勝ちです。

    計算の応用

    ここまでの計算を応用することで、今無限が決まる状態なのかが簡単にわかります。

    マナが出るカワウソ・ネズミの数ー呪文これから唱える呪文のマナ=余るマナを使い、手札と場にあるカードで何マナ増えるのかを計算します。その増えるマナが4マナ以上ならば、《この町は狭すぎる》《嵐追いの才能》によるループが確定します。
    例:カワウソの数が3体、《この町は狭すぎる》、《嵐追いの才能》、《咆哮する焼炉

    3-2=1(《この町は狭すぎる》で増えるマナ)
    3-1=2(《嵐追いの才能》で増えるマナ)
    3-2=1(《咆哮する焼炉》で増えるマナ)

    合計で4マナ増えるので、これは無限ループです。実際にやってみましょう。

    1.カワウソ3体を寝かせて3マナ、《この町は狭すぎる》で《嵐追いの才能》と《咆哮する焼炉》をバウンス。残りは1マナ(カワウソ3体がアンタップ)。

    2.カワウソ3体からマナを出して4マナから《嵐追いの才能》。残りは3マナ(カワウソ3体がアンタップ)。

    3.カワウソ3体からマナを出して6マナから《咆哮する焼炉》。残りは4マナ(カワウソ3体がアンタップ)。

    4.残った4マナで《嵐追いの才能》をレベルアップ。1に戻って無限ループ。


    非常に簡単に無限が決まるかわかりますね。

    マリガン

    絶対的なキープ基準となるカードは《稲妻罠の教練者》《嵐追いの才能》の2種。他のカードが全部土地などでない限りはまずキープ。土地が2枚以上(《薮打ち》《花粉の分析》を含む)あって《稲妻罠の教練者》か《嵐追いの才能》があればまず始めるべきです。

    この町は狭すぎる》《豆の木をのぼれ》《永劫の活力》《咆哮する焼炉》《塔の点火》《焦熱の竜火》は準キープカード。
    この町は狭すぎる》は単品でキープした場合、早いターンに使用できない可能性があります。3ターン目に2マナで打てる算段があるならキープできます。《咆哮する焼炉》や《豆の木をのぼれ》など、2ターン目に置けるパーマネントカードがあるかが重要です。一度引いて墓地に落としておけば後引きの《嵐追いの才能》で拾えるので、最初の1枚目を引いておくことは大事です。比較的キープしたいカードではあります。

    豆の木をのぼれ》《咆哮する焼炉》の2種は、他のカードによりますね。《豆の木をのぼれ》の場合、《咆哮する焼炉》《塔の点火》《焦熱の竜火》《この町は狭すぎる》などの干渉手段と一緒ならキープしたいところです。《渓間の洪水呼び》《トーテンタンズの歌》など干渉手段に乏しい場合はマリガンも検討します。

    永劫の活力》はクリーチャーがいないと3ターン目をただパスするだけになってしまいますが、逆に手札にクリーチャーがいる場合は積極的にキープしたいカードです。
    除去と《永劫の活力》だけの初手をキープするのはそれなりにリスクがありますが、その除去が《咆哮する焼炉》であればキープできます。《咆哮する焼炉》→《永劫の活力》→《蒸気サウナ》とゲームを進められますからね。

    悩ましいのは《塔の点火》《この町は狭すぎる》《永劫の活力》土地4といった初手が来た場合です。この土地が《花粉の分析》か《薮打ち》ならばキープ、土地ならばマリガンぐらいです。土地サーチカードをスペルとして使うことを前提にすればギリギリOKです。《この町は狭すぎる》が《焦熱の竜火》ならマリガンですね。
    トーテンタンズの歌》は初手にあまり必要ないカードですが、《永劫の活力》とセットの時は強力です。X=2か3の《トーテンタンズの歌》から次のターンに《永劫の活力》で一気に展開したり、《渓間の洪水呼び》も展開して無限もあります。単体では非常に弱いですが、《永劫の活力》とセットの時だけは点数アップ。2枚が揃っていればキープしたくなります。

    キープに全く関わらないのは《渓間の洪水呼び》です。初手にあっても基本何もしないので、むしろ引きたくありません。《渓間の洪水呼び》が複数枚ある初手は《嵐追いの才能》《塔の点火》《この町は狭すぎる》など他の手札がかなり良くない限りはマリガンすることになります。
    薮打ち》《花粉の分析》は初手にあれば土地換算なので、土地としてキープorマリガンに関わってきます。ただし上記のような絶妙な手札の時に4枚目の土地が《薮打ち》ならキープできる可能性もあります。《花粉の分析》は《咆哮する焼炉》を《塔の点火》で生け贄にした時は証拠収集できるので、その2枚が一緒にあるのであれば点数アップ。

    TIPS

    トーテンタンズの歌》の速攻はターン終了時まで

    トーテンタンズの歌》で付与される速攻はターン終了時までです。そのため、このターンに出したクリーチャーは相手のターンになると《永劫の活力》でマナを出せなくなります。


    そのため、何かを構えたい場合は、とりあえず全力で《トーテンタンズの歌》を打つのはやめましょう。最低限のマナを残して《トーテンタンズの歌》をキャストし、そのネズミで追加アクションを取ることをオススメします。

    永劫の活力》の能力でマナを出す際は一考する

    永劫の活力》が出ている時はクリーチャーからもマナが出ますが、まずは土地を使ってスペルを唱えると思います。クリーチャーで攻撃する可能性がありますからね。しかし、ターン終了時にクリーチャーだけを立たせてマナを構えたら、除去を喰らってマナが使えなくなり、相手に致命的なダメージを与えられる……なんてケースも考えられます。

    確実に《この町は狭すぎる》を打ちたいのなら土地を2枚立ててターンを返すことをオススメします。そのクリーチャーたちでブロックする予定がないなら尚更です。

    花粉の分析》と《薮打ち》の優先順位

    初手に《花粉の分析》と《薮打ち》がある時、どっちで土地サーチを行うか。基本は証拠収集達成が難しい《花粉の分析》から使います。相手が赤単アグロなどの場合、《薮打ち》は除去として使い道がありますからね。

    ただし、《咆哮する焼炉》《塔の点火》のセットが揃っている場合は、《薮打ち》から使います。この組み合わせなら証拠収集できますし、そもそも除去が2枚あるので、《薮打ち》を格闘として使用する必要がないからです。

    渓間の洪水呼び》を出すのは1マナを構えている時

    赤い相手は《噴出の稲妻》、黒には《切り崩し》があります。どちらもティムールカワウソ相手には腐りがちなカードなので、《渓間の洪水呼び》には絶対打たせたくありません。《渓間の洪水呼び》は非クリーチャー呪文が瞬速を持つので、《花粉の分析》などもインスタントでキャストできます。しっかり除去はかわせるようにしましょう。

    協約で残す最優先カードは《嵐追いの才能

    塔の点火》の協約に困ることも多々ありますが、とにかく一番協約したくないのは《嵐追いの才能》です。最終的に《この町は狭すぎる》でループを決めるために必要ですからね。《豆の木をのぼれ》やカワウソトークンから生け贄にしましょう。

    逆に既に複数枚の《嵐追いの才能》が置いてあるなら、1枚は気軽に協約してしまいます。2枚目以降はさほど必要ありません。

    サイドボーディングガイド

    対赤アグロ(赤単、グルール、ボロスなど)

    +4《神盾の海亀
    ー3《フラッドピットの溺れさせ

    ー1《探索するドルイド
    ー2《トーテンタンズの歌
    ー3《豆の木をのぼれ
    ー1《渓間の洪水呼び


    メイン・サイドいずれもいかに《この町は狭すぎる》ループに持ち込めるかにかかっています。《叫ぶ宿敵》は強力ですが、《この町は狭すぎる》の前では無力なので、一度ハメる準備ができれば脅威ではなくなります。火力以外の方法でライフが削られなければOKなので、《噴出の稲妻》圏外になるようにライフを守りましょう。
    渓間の洪水呼び》を相手は処理しづらいので、1マナだけ構えてターンを終了してきた時は特にチャンスです。協約の《塔の点火》以外で処理されないので、《巨怪の怒り》の役割トークンがついてなければ安心して出せます。

    適当なタイミングで出して焼かれるのは損です。貴重なまくりカードなので大事にしてください。2枚かぶった時に敗北の要因となりやすいので1枚はサイドアウトします。

    神盾の海亀》を出すと相手のクリーチャーはかなり止まります。突破するには《巨怪の怒り》などが必要になりますが、《塔の点火》を構えているとなかなか相手も突破できないので、少しのマナを立てながらゲームを進めましょう。
    突破されたとしても、そのクリーチャーを《フラッドピットの溺れさせ》で寝かせて、《この町は狭すぎる》で拾って再度唱えることで無効化+更なる時間稼ぎができます。

    神盾の海亀》で序盤のライフを守り、《叫ぶ宿敵》に殴られ続けないようにし、マナを貯めて《この町は狭すぎる》ループ。これを心掛けてプレイします。

    豆の木をのぼれ》は抜いていますが《蒸気サウナ》でしっかりリソースを取れるのでさほど問題にはなりません。

    対ディミーアミッドレンジ/ゴルガリミッドレンジ

    +2《轟く機知、ラル

    ー1《渓間の洪水呼び
    ー1《探索するドルイド

     

    有利なマッチアップです。《悪夢滅ぼし、魁渡》を出されても《この町は狭すぎる》でバウンスするだけで良いですし、こちらの《嵐追いの才能》《この町は狭すぎる》ループにほとんど干渉できません。
    このマッチでもコントロールとして立ち振る舞うことが多く、序盤の相手の攻め手をしっかりさばきつつ、《永劫の好奇心》辺りに《この町は狭すぎる》を当ててテンポを取り、徐々にイニシアチブを握っていきます。

    トーテンタンズの歌》はかなり強力です。相手には全体除去がないのでネズミが残りやすく、《永劫の活力》のバリューが高くなります。
    注意しなければならないのは《フェアリーの黒幕》。後手2ターン目に《豆の木をのぼれ》を出さない方が良いですね。1ターン遅らせて《塔の点火》を構えましょう。
    分派の説教者》を焼けるカードが《咆哮する焼炉》しかないので、序盤のクリーチャーを焼く際は一考の余地があります。

    たとえば後手2ターン目に相手の《遠眼鏡のセイレーン》を焼くかどうかは検討しましょう。手札に《この町は狭すぎる》がある場合はバウンスの種を作れる上に《咆哮する焼炉》が手札に戻るので焼いてしまいますが、《塔の点火》がある場合はそちらを優先した方が良いかもしれません。クリーチャーがいるならまずそちらから展開しましょう。

    対白単コントロール

    +4《脚当ての陣形
    +2《轟く機知、ラル

    ー3《咆哮する焼炉
    ー2《塔の点火
    ー1《焦熱の竜火

     

    非常に有利なマッチアップ。相手のデッキは遅く、除去を連打してくるだけなので、こちらはゆっくりとコンボパーツを集めていけばOKです。《稲妻罠の教練者》も新生で出してどんどんリソースを稼いでいきましょう。

    永劫の活力》が《軍備放棄》で追放されやすいので、《塔の点火》などで除去できない時に気軽に出すのはNGです。出したら必ずエンチャントになれるようにしましょう。エンチャントになった《永劫の活力》を《失せろ》される分にはOKです。
    インスタントタイミングの全体除去は飛んでこないので、大きい《トーテンタンズの歌》+《渓間の洪水呼び》などで一撃で決まるパターンもあります。

    サイド後もほとんどゲームは変わりません。《轟く機知、ラル》という勝ち手段が増えて更にゲームは楽になります。《塔の点火》は《永劫の無垢》に触れて《永劫の活力》を逃がせるカードなので少し残します。

    対ズアードメイン

    +4《脚当ての陣形
    +2《軽蔑的な一撃

    ー4《塔の点火
    ー1《焦熱の竜火
    ー1《渓間の洪水呼び

     

    有利なマッチアップですが、《豆の木をのぼれ》を設置されるとリソースが尽きずに《永遠の策謀家、ズアー》で大主をクリーチャー化しつつ《力線の束縛》連打のような動きをされるので、白単よりは厳しい印象。

    豆の木をのぼれ》は設置されたら《脚当ての陣形》で対処してOKです。1枚アドバンテージを取られるのは癪ですが、放置したら1000枚引かれます。

    永遠の策謀家、ズアー》は5ターン目に出てくることが多く、大主を即クリーチャー化してきます。クリーチャーになった大主は呪禁がつきますが、その前ならバウンスは効くので、そのタイミングで《この町は狭すぎる》で戻し、返しのターンの《咆哮する焼炉》で倒すのが理想的な動きです。

    対アゾリウス眼魔

    +4《脚当ての陣形
    +2《轟く機知、ラル

    ー1《焦熱の竜火
    ー3《咆哮する焼炉
    ー2《塔の点火

     

    そこそこ有利なマッチアップです。《永劫の活力》《渓間の洪水呼び》がとにかく触られにくいので、好き勝手に動くことができるためです。

    負け筋である速いターンの《忌まわしき眼魔》にも《この町は狭すぎる》が効果的。有利なので墓地対策を抜いたほどです。

    一時的封鎖》が入ってくる他、《傲慢なジン》と《忌まわしき眼魔》に触れるので《脚当ての陣形》は非常に強力です。

    僧院の導師》をサイドインしてくるなら《塔の点火》を後1枚ほど残したいところです。その場合は《トーテンタンズの歌》を減らしましょう。

    対ティムールカワウソ

    +2《轟く機知、ラル
    +2《軽蔑的な一撃

    ー3《咆哮する焼炉

     

    永劫の活力》を着地させた方が勝ちやすいマッチアップ。《塔の点火》で処理されないようにこちらもしっかり《塔の点火》を構えましょう。

    ありがちなのが、3ターン目に《稲妻罠の教練者》かカワウソトークンがいて手札に《塔の点火》もある状態で《永劫の活力》。これに対してスタックで場のクリーチャーを焼かれ、その後相手のターンにもう1枚の追放除去を喰らうパターンです。
    これはできれば回避したいので、他のクリーチャーを出せるならもう1ターン回し打ちしたいところです。

    トーテンタンズの歌》もミラーマッチではかなり重要なカード。このデッキは《永劫の活力》を打ち消せないですし、追放除去も《塔の点火》でかわされるので、《トーテンタンズの歌》でネズミを並べられて次のターンに《永劫の活力》を展開されると、相手だけアクション数が倍になります。ミラーマッチが増えるなら3枚目を検討しても良いレベル。
    サイド後は最も弱いソーサリー除去を抜き、硬くて場持ちが良い《轟く機知、ラル》と、X=3以上の《トーテンタンズの歌》と《この町は狭すぎる》を消せる《軽蔑的な一撃》をサイドイン。《轟く機知、ラル》は最初半信半疑だったものの、《この町は狭すぎる》以外ではなかなか対処が難しく、カワウソを延々と増やす動きが強かったので、入れることをオススメします。

    最後に

    本日はティムールカワウソの紹介でした!

    回していてとても楽しいデッキで、しかも強いので、興味のある方はぜひこの記事を参考にして回してみてください。

    それではまた!

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