こんにちは。
細川 侑也(@yuyan_mtg)です。
今週のピックアップデッキでは、ちょっと珍しいデッキを、軽い解説を交えて紹介していきます。
ゴルガリ上陸(スタンダード)
スタンダードリーグ:5-0 By Squirtle19
現スタンダード環境におけるコンボデッキといえば、《亭主の才能》と《裏切りの棘、ヴラスカ》の即死コンボを取り入れたゴルガリミッドレンジ。
奇しくもそれと同じカラー、かつコンボ要素を持つミッドレンジが、このゴルガリ上陸です。
そのキーとなるのは《玉虫色の蔦打ち》。上陸するたびに対戦相手にダメージを与え、新生を持つこのカード。当然相性が良いのは追加で土地を置く手段なのですが、それにうってつけの1枚がスタンダードにはあります。
《自由放浪団の見張り》です。悪事を働くたびにライブラリーの上5枚から土地を置けるこのカードは、《玉虫色の蔦打ち》と相性抜群!《玉虫色の蔦打ち》で悪事を働いて《自由放浪団の見張り》が誘発してダメージ、相手ターンでも除去を撃てば悪事を働いたことになるので、そこから土地を伸ばして更にダメージを稼げます。
土地が伸びれば《玉虫色の蔦打ち》を新生していくのも容易く、バリューランドである《噴水港》や《眠らずの小屋》を動かしながら、どんどん相手にプレッシャーを与えていきます。
コンボパーツである《玉虫色の蔦打ち》と《自由放浪団の見張り》がどちらもビートダウン向けのカードなため、このデッキはちぐはぐな動きをせずに、安定して相手を攻めていくことができるデッキです。
コンボが入ったビートダウンが好きな方にはぴったりかもしれません。
白単ミッドレンジ(パイオニア)
パイオニアチャレンジ:6位 By Hemsley
『ブルームバロウ』加入直後のパイオニアチャレンジを優勝して一躍話題となった白単ミッドレンジ。
リストが徐々に調整されていき、しっかりとパイオニアのメタの一角になりました。
デッキの構造はコントロールに近いです。《冥途灯りの行進》と《失せろ》などの単体除去、《残骸の漂着》と《太陽降下》による全体除去、これらで盤面を整えながら、《世話人の才能》でリソースを取り、ゲームに勝利します。
《世話人の才能》と相性の良い《婚礼の発表》は攻めと守りを同時に行える優れたカード。《世話人の才能》のレベル3と合わせて、最終的にはトークンが巨大なサイズになって相手を襲います。
《空を放浪するもの、ヨーリオン》が使えるのも魅力の1つ。これで《世話人の才能》や《婚礼の発表》、《人参ケーキ》などを使い回せるので、リソース切れがなかなかおきません。これは《思考囲い》を打ってくるデッキの多いパイオニアではとても重要なことです。
《跳ねる春、ベーザ》も白系コントロールが『ブルームバロウ』で得た貴重な戦力。出た時にライフを得てクリーチャーを生成して本体は4/5と頼れるボディ。以前にも紹介したカードですが、さすがにパイオニア級ですね。
《廃墟の地》《解体爆破場》の土地破壊に加えて、もはや定番の《噴水港》と、マナフラッド対策もばっちり。単色デッキであることも考えると、かなり安定した動きができますね。
アグロやミッドレンジにはめっぽう強い白単ミッドレンジ、ぜひお試しください。
変容全知(モダン)
モダンショーケースチャレンジ:6位 By aspiringspike
新しいデッキを作らせたら右に出るものはいない。そんな生粋のデッキビルダー、aspiringspikeの最新作がこちら。
クリーチャーは《歴戦の紅蓮術士》に《グリセルブランド》。
プレインズウォーカーは《大いなる創造者、カーン》。
そして《一つの指輪》に…《全知》?
一体このデッキはなんなんだ。わけわからん。そう思った方は、土地をよくご覧ください。
《変容する森林》。これこそが、この謎デッキの主役です。
各種カードで墓地を肥やしながらキーカードを集め、昂揚を達成。《変容する森林》で《全知》になります。後は《大いなる創造者、カーン》や《グリセルブランド》を0マナで唱えて勝利するというシンプルなデッキ。
昂揚のために墓地を肥やしつつ、キーカードである《変容する森林》を集めるための手段として、《邪悪鳴らし》《蓄え放題》《希望の種子》はぴったり。《変容する森林》が既にある場合は、《全知》着地後に欲しい《大いなる創造者、カーン》なども探せます。
《ウルヴェンワルド横断》も《変容する森林》をサーチできるカード。昂揚を満たせるデッキなら強力ですね。
昂揚は《邪悪鳴らし》などで偶発的にも達成できますが、より確実なのは自分で選んで4種を墓地に送ること。《歴戦の紅蓮術士》と《鏡割りの寓話》はそのために入っています。
見た目は意味不明ですが、回してみるとその安定感に驚くことでしょう。
普通のコンボに飽きた方は、今週は《変容する森林》で決まり!