神討伐戦優勝!FF限定構築戦で使用したスゥルタイシンについて

神討伐戦優勝!FF限定構築戦で使用したスゥルタイシンについて

mtg Yuyan

こんにちは!

ゆうやん(@yuyan_mtg)です。

先日晴れる屋トーナメントセンターで行われたFF限定構築の大会、「神討伐戦」で優勝いたしました。

 

その後、神(シン)である市川さんとのエキシビジョンマッチでは敗れてしまいましたが、ファイナルファンタジー好きとして、FF限定構築で結果を残すことができたのは非常に嬉しいです。

 

というわけで本日は、神討伐戦で使用したデッキのお話になります。

 

     

     

    FF限定構築とは

    その名の通り、今回のコラボセット『マジック:ザ・ギャザリング――FINAL FANTASY』のカードのみが使用できる特殊フォーマット。

    以前まで存在していたブロック構築のようなものですね。

     

    『マジック:ザ・ギャザリング――FINAL FANTASY』に収録されている、スタンダードリーガルのすべてのカードが4枚使用可能となっています。それに加えて《敏捷なこそ泥、ラガバン》《スランの医師、ヨーグモス》などの継承史カードも1枚だけ採用できるという、とてもエキサイティングなルール!

    1ターン目にラガバン(ジタン)が出てきて負けたり、おもむろに《稲妻》本体で負けたり、《対抗呪文》でキーカードを打ち消されて負けたりするのです。

    しかも継承史カードそのものしか使用できません。つまり、ラガバンをジタンの代わりに使うことはできないのです。ジタンを使いたかったらジタンを用意する必要があります。

    そのため戦場には(基本土地を除いて)ファイナルファンタジーのカードしかないという、FFファン垂涎のフォーマットなのです。

     

    FF限定構築は晴れる屋でもラストサン予選が行われたり、週末にはWPN店舗で大会があったりなど、今回の神討伐戦だけで採用された特別なフォーマットではありません。

     

    今後もこの形式の大会はあると思いますし、まだFF限定構築のデッキを持っていない方は、ぜひ組んでみてほしいですね。

     

    デッキ構築

    さて、このFF限定構築戦における最大の問題点は練習場所がないことです。

     

    MTGアリーナではこのフォーマットは実装されていません。FF限定構築はあくまで日本独自のフォーマットですからね。

     

    そのため、どんなデッキが強いのかわかりません。僕はデッキを構築する時に、「このカードとこのカードの組み合わせが強そう」「環境的にこのデッキが多いから〇〇(打ち消しや全体除去などが入る)が刺さりそう」などを意識します。今回はどんな相手がいるかわからなかったので、前者で探すことにしました。

     

    そして最初に浮かんできたのが《スピラの罰、『シン』》でした。神(シン)討伐戦ですしね。

    というよりは単純に《スピラの罰、『シン』》というカードがあまりにリミテッドで強すぎました。7マナで戦場に出て生き残れば勝ち、対処されても盤面には強力なカードが残ってくれます。

     

    このカードを早いターンで出すランプデッキが強いのではないか?と考えました。

     

    そして《スピラの罰、『シン』》と相性の良いカードが《召喚:リヴァイアサン》。ランプは相手への干渉手段が薄く、どうしてもビートダウンなどに攻められてしまいます。《スピラの罰、『シン』》を出しても相手の場にクリーチャーが3~4体いたらそのまま押し切られてしまう可能性が高いですからね。

    そういった横並びデッキに《召喚:リヴァイアサン》はぴったりです。しかも《スピラの罰、『シン』》自身もリヴァイアサンなので《召喚:リヴァイアサン》のバウンスで戻りません!《スピラの罰、『シン』》で墓地から《召喚:リヴァイアサン》を釣って勝つとんでもない動きもできるのです。

    これはもう面白そうだと思い、デッキを妄想し始めたのが木曜日の夜。仮組みしたのがこちら。

    これより前の最初期型は《町の歓迎者》で墓地を肥やし、《邪悪の再覚醒》で《スピラの罰、『シン』》などを吊り上げるリアニメイト要素が入っていました。しかし「そもそも《町の歓迎者》しか墓地を肥やすカードが入っていないので、釣りたいデカブツが墓地に落ちない」ということに回す前に気付き、泣く泣く《邪悪の再覚醒》を解雇しました。

    この仮組みの状態で調整を開始します。その相手は……スパーキーです!

    スパーキーとの調整

    スパーキーとは僕の知り合いの外国人女性…ではありません。MTGアリーナで対戦できる相手、いわゆるbot戦です。使用デッキはランダムで5色の内のどれかの単色デッキ。

     

    1ターン目に1マナ、2ターン目に2マナとテンポよく、ただし能力のほとんどないバニラクリーチャーを展開してくるだけなので、コンボデッキのルートがわからない時などにたまに活用します。

     

    そんなスパーキーが今回の調整相手です。先ほどのデッキを回していく内に、様々な問題が発覚してきました。

     

    1.《簒奪者、アーデン》が弱い


    スピラの罰、『シン』》に続くフィニッシャーとして採用した《簒奪者、アーデン》ですが、まずマナコストが8マナと重く、黒のトリプルシンボルも非常にきつい。

     

    その上、出てきても結局《スピラの罰、『シン』》を出すだけなので、それなら別に《スピラの罰、『シン』》だけで良いと思いました。

    更に最悪だったのが《召喚:リヴァイアサン》との相性の悪さです。《簒奪者、アーデン》で《スピラの罰、『シン』》をリアニメイトし、《スピラの罰、『シン』》で攻撃して《召喚:リヴァイアサン》が戦場に出る。一見ブン回りです。しかし、《簒奪者、アーデン》をよく見てください。

    そう、このカード、リアニメイトしたクリーチャーをデーモンに変えてしまうのです。追加効果でデーモンになるわけではありません。完全にデーモン化してしまうのです。すると《召喚:リヴァイアサン》によって《スピラの罰、『シン』》が戻り、トークンなので消えてしまい、もちろん《簒奪者、アーデン》自身も戻り、場には《召喚:リヴァイアサン》しか残らないのです。

    スパーキー相手にこの状況が発生し、《簒奪者、アーデン》は抜きました。

     

    2.高マナ域が多すぎる

    簒奪者、アーデン》を抜くついでに高マナ域そのものにも手をかけました。マナ加速から4ターン目に《召喚:タイタン》を着地し、そこから更なる展開に繋げていくのですが、それにしてもデッキが重すぎました。

    偉大なる統一者、アトラクサ》や《スピラの罰、『シン』》と揃った時に膨大なアドバンテージを生み出す《ヤ・シュトラ・ルル》も減らし、ランプの代名詞でもある《原始のタイタン》は0枚にしました。

    土地を伸ばすカードの役割は言うまでもなく、高マナ域のカードを早いターンに展開するためです。《原始のタイタン》は高マナでありながら土地を伸ばすカードで、あまりデッキと噛み合ってはいません。

     

    召喚:タイタン》は土地を大量に出せる可能性があり、3章によるイージーウィンもあります。《召喚:リヴァイアサン》はあまりに強すぎるカード。《ヤ・シュトラ・ルル》は最終的に他の強力なカードとシナジーを形成して勝つカードで、これらと比べて《原始のタイタン》は役割がなさすぎました。

    というわけで《原始のタイタン》も抜け、高マナ帯は今の形になりました。

     

    3.《造物の学者、ヴェンセール》について



    高マナ域を抜いた代わりに《盟友、トルガル》など序盤のマナ加速を増やし、そのついでに《造物の学者、ヴェンセール》を試してみましたが、これが大当たり。メインでは相手の《スピラの罰、『シン』》に対してとにかく干渉できず、しかし除去は単純に重くて弱いため入れたくない。

    そこでパーマネントのみならず呪文にも干渉できる《造物の学者、ヴェンセール》を試してみましたが、かなり強かったです。《召喚:リヴァイアサン》で《造物の学者、ヴェンセール》を戻せるので再利用できますし、最終的に《ヤ・シュトラ・ルル》と並んで相手をハメることもできます。

    墓地に落ちた《造物の学者、ヴェンセール》を《聖府首都、エデン》で回収し、唱えて《召喚:リヴァイアサン》《ヤ・シュトラ・ルル》で再利用は勝ちパターンの1つになりました。もちろん《帰還した王、ケンリス》でも釣れるので、1枚ではあるものの多くのゲームを決めてくれました。

    このデッキは《町の歓迎者》《召喚:タイタン》で切削していき、墓地からカードを回収・《スピラの罰、『シン』》で出すことができます。そのため1枚差しの継承史カードたちを使いやすく、ゲームプランに組み込めるのが魅力です。

     

    神討伐戦

    というわけでスパーキーとの10ゲームに渡る調整を終えていざ迎えた神討伐戦。使用デッキはこちら。

    初戦からランプミラーとなり、その後は1度赤白の装備品デッキに当たるものの、それ以外はすべてランプ。《スピラの希望、ユウナ》だったり《簒奪者、アーデン》や《スピラの罰、『シン』》など様々な巨大クリーチャーと対峙しました。

    この日は《召喚:ナイツオブラウンド》を《スピラの希望、ユウナ》が吊り上げるデッキが多く、《召喚:リヴァイアサン》は大活躍しました。

    結果は4勝0敗2分からトップ8で3連勝して優勝!プロデューサーの市川さんとのエキシビジョンマッチの権利を獲得。

    晴れる屋様より引用

     

    しかし、市川さんの町ランプには非常に相性が悪いなと、デッキリストを見た瞬間に思いました。

    特に厳しいのが《異邦の詩人》。こちらはクリーチャーへの干渉手段が《召喚:リヴァイアサン》しかないのですが、《異邦の詩人》は一度戻してもすぐ展開され、トークンが横並びになります。そして《コヨコヨのUFO?》などが《異邦の詩人》でパンプされてすぐに負ける。非常に負け方に再現性があると感じました。

    ランプ相手にはサイド後に打ち消しを大量に入れるプランを用意していましたが、《異邦の詩人》は打ち消しをかいくぐり、2マナで打たれる《世界をめぐる旅》も《中略》《リバイアサンの腹のなか》で消すのは困難。リソースを一気に4枚回復されては、カードを打ち消し続けたところで意味ありません。

    総じて今回のスゥルタイシンは町ランプに弱く、もし次にFF限定構築の大会に出るのであれば、他のデッキを使うかなと思います。

     

    ちなみにエキシビジョンマッチで僕がぼろ負けしている姿は配信で見ることができます。こちらよりご覧ください

     

    試合は本当に面白く、市川さんもすごく気さくで良い方で、ひたすら満喫しました。マジックがとても楽しい真剣勝負ができるゲームであるということが、配信を見ればきっと伝わるはず!

     

    ■もし次に大会に出るなら

    今回予想外だったのは、ランプを使用しているプレイヤーの数です。もう6~7割ぐらいの人がランプだったのではないでしょうか。

     

    しかし考えてみれば、《スピラの希望、ユウナ》を使ったリアニメイト要素の強いランプに町ランプ。そして《スピラの罰、『シン』》をベースにしたスゥルタイなど、様々なランプデッキがいる環境ですからね。それも当然のことでした。

    それならば打ち消し呪文は非常に強い!《中略》はとりあえず4枚必須で、《対抗呪文》も絶対に入れるべきですね。そして《ドビンの拒否権》も採用圏内です。

    そこで考えたデッキがこちら!

    打ち消し呪文をメインから大量に入れたデッキが強そうだと思いました。そこで僕が考えたのがアゾリウスコントロールです!これから大会に出ようと思っている方は参考にしてみてください!

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