【週末のススメ】エネルギー溢れる現モダン環境、使うべきはエネルギーかコンボ!

【週末のススメ】エネルギー溢れる現モダン環境、使うべきはエネルギーかコンボ!

こんにちは。

細川 侑也(@yuyan_mtg)です。

今回は各地で開催中のチャンピオンズカップファイナルの予選に向けて、今週末オススメのモダンのデッキを紹介していきます!

    最強のデッキ、マルドゥエネルギー

    今週も大暴れしたカードは《湧き出る源、ジェガンサ》!!

    とうとうモダンで《湧き出る源、ジェガンサ》は禁止されるのか?といった冗談も飛び交っていますが、その《湧き出る源、ジェガンサ》を相棒にしているデッキの中で、最も活躍しているのは、当然ですがエネルギーです。

    マジックオンライン上で行われる地域チャンピオンシップ予選は、競技志向のプレイヤーが集まる大会で、どのフォーマットの予選でもその環境の答え合わせになることが多いのですが、エネルギーが5人トップ8に残り、その強さが圧倒的であることを証明しました。

    マルドゥエネルギーが4人にボロスエネルギーが1人と、マルドゥエネルギーの方が勝ち組になっていますが、ここには2番手の存在も大きく関係していることでしょう。

    マルドゥエネルギー

    Modern Super Qualifier:優勝 By Shambler

    ボロスエネルギーは2色にまとめて《一つの指輪》を4枚採用。一方、マルドゥエネルギーは《思考囲い》と《オークの弓使い》のために黒を足し、《一つの指輪》は不採用。マルドゥの方がより軽いデッキとなっています。
    一つの指輪》は対ジェスカイコントロールやディミーアマークタイド、エネルギー同型など、リソースが重要となるマッチでキーとなるカード。その分、コンボデッキに対しては速度が重要なので4マナが重く、ドローも重要ではないため、今一つなカード。

    マルドゥ側が《思考囲い》をメインから搭載していることもあり、対コンボに対する勝率はボロスかマルドゥでかなり変わってきます。
    エネルギーのミラーマッチでは《一つの指輪》は重要なカードではあるものの、23枚の土地で4ターン目にしっかり4枚目の土地を置いて《一つの指輪》を置くのは容易ではなく、またマルドゥ側もメインから《思考囲い》で《一つの指輪》を落とせたり、《オークの弓使い》が一方的に《オセロットの群れ》を処理できるので、ボロスVSマルドゥもマルドゥ側にやや分があると思われます。
    ディミーアマークタイド、ジェスカイエネルギーコントロールにも《オークの弓使い》と《思考囲い》はかなり突き刺さってくれるので、今はマルドゥの方が総合的に見て良いデッキに感じています。結果を見ても、マルドゥの勝率が高いですしね。

    優勝したリストはサイドボードもとてもシンプルな作りです。

    魔道士封じのトカゲ》はストーム対策として最も強いカード。《削剥》で除去されない点が素晴らしいですね。
    黒曜石の焦がし口》はトロン対策で、《血染めの月》と違って自身が4/4飛行なのが魅力。《血染めの月》を置いてもだらだらと土地を伸ばされてしまいますが、《黒曜石の焦がし口》なら速やかにライフを削りきってくれます。
    墓地デッキ・エンチャント対策・除去の3つの役割を持つ《スレイベンの魔除け》は、《損耗+摩耗》と合わせて《ウルザの物語》デッキを意識。
    そして《一つの指輪》は同型と対コントロールデッキ。
    一時の猶予》はトロンやアミュレットといった大振りなデッキを咎めます。《一つの指輪》デッキにはよくサイドインしますね。
    同型、ストーム、トロンの3つに特にメタを絞ったこのリストは、今のモダン環境で最適化されたものだと思います。

    今週末、最強のデッキで勝ちに行くなら、最もオススメのリストです。

    チャンス到来!ルビーストーム

    そしてエネルギーの次に最多入賞だったのはルビーストーム。最速2ターンキルも可能なデッキで、既に何度も記事で取り上げていますね。

    ルビーストーム

    Modern Super Qualifier:2位 By 336767332971

    ルビーの大メダル》と《モンスーンの魔道士、ラル》でコストを軽くして《レンの決意》《無謀なる衝動》を連打し、《捨て身の儀式》《発熱の儀式》《魔力変》でマナ加速。最終的には《願い》からの《ぶどう弾》でフィニッシュ。
    エネルギーが同型を見据えて《一つの指輪》を採用したり、除去を増やすのであれば、ルビーストームにとっては願ったり叶ったり。
    このデッキも実は《湧き出る源、ジェガンサ》を相棒にしているのですが、エネルギーと違ってメイン戦ではほとんど手札に加えません。《血染めの月》を貼って動きを止めた後にフィニッシャーとして活躍してくれます。
    もう1つの狙いはデッキの偽装です。《湧き出る源、ジェガンサ》を公開すれば相手はまずエネルギーだと勘違いしてくれるので、除去ハンドをキープしてくれることでしょう。《モンスーンの魔道士、ラル》ならその除去は当たりますが、《ルビーの大メダル》からコンボを始動する展開では、相手の除去ハンドは裏目になります。
    最近サイドボードに入り始めている《鉱山の崩壊》はエネルギーの《魔道士封じのトカゲ》用でしょう。《炎の斬りつけ》を採用されている場合も多いですが、《鉱山の崩壊》はマナを使わずに除去できるのが魅力。ストームにとっての1マナは《レンの決意》1枚分に相当するのでかなり貴重です。
    削剥》はこれまで最も信頼できるサイドボードカードでした。エネルギー側の対策が《ドラニスの判事》《減衰球》だったため、《削剥》はそのどちらにも当てられるのです。
    しかし、《魔道士封じのトカゲ》が採用されてしまった以上、《削剥》以外の除去手段が必要になったというわけですね。

    とはいっても《魔道士封じのトカゲ》になったこと自体はさほど悪いことではありません。というのも、《ドラニスの判事》の方が除去できなかった時の制圧力はすさまじいのです。
    魔道士封じのトカゲ》はダメージを喰らえばカードが使えますが、《ドラニスの判事》は手札以外からの呪文を唱えられなくします。これはレンの決意》《無謀なる衝動願い》が完璧に殺されてしまうことを意味します。
    レンの決意》《無謀なる衝動で対策カードを探しにいけるので、《魔道士封じのトカゲ》がたくさん入るのであれば、それの対策を増やすだけでよく、個人的には《ドラニスの判事》が減っている今は、ストーム側は以前よりも戦いやすくなっていると思っています。

    もし今週末にルビーストームを予選に持ち込むのであれば、《魔道士封じのトカゲ》対策をもう1~2枚サイドから増やすでしょう。《炎の斬りつけ》を入れておきたいところです。
    エネルギーのガードが極限まで高まっている今、ルビーストームはチャンスですよ!

    突如現れた新たなコンボ!ティムールブリーチ

    SCG CON Tampa:2位 By Corey Baumeister

    ここまでのオススメで紹介してきた2つは、ほとんどのプレイヤーが知っているデッキでしたが、このティムールブリーチについてはある程度の説明が必要でしょう。

    このデッキは、Brad Nelsonの異母兄弟としても知られる元プロプレイヤーで、現在はプロツアーでのキャスターなども務めるCorey Baumeisterが愛用しているコンボデッキ。マジックオンラインでも好成績を残していましたが、先週行われた大規模トーナメントでも準優勝を収め、注目が高まっています。

    ブリーチという名前の通り、《死の国からの脱出》を使用したコンボです。《死の国からの脱出》《研磨基地》《モックス・アンバー》の3枚が揃うと、《研磨基地》で《モックス・アンバー》を生け贄にして自身を3枚切削→今落とした3枚を脱出コストに《死の国からの脱出》で《モックス・アンバー》を脱出で、これを繰り返すことができ、最終的にデッキのカードが全部落ちるので、《タッサの神託者》を墓地から脱出して勝利。
    また、《研磨基地》を使わないパターンのループも存在します。

    モックス・アンバー》が場か墓地に2枚、《六番》をコントロールしている状態で《死の国からの脱出》を唱えると、《邪悪鳴らし》を半永久的に唱えられるようになります。

    まず《邪悪鳴らし》をキャストし、4枚の中から土地を手札に取ります。その後、《モックス・アンバー》で緑マナを出し、《六番》の能力で土地を捨てて《モックス・アンバー》を回顧で出し(戦場の《モックス・アンバー》は墓地へ)、その新しい《モックス・アンバー》で緑マナ、《邪悪鳴らし》で出た落とし子トークンを生け贄にし、墓地から《邪悪鳴らし》を脱出でキャストします。先ほど《邪悪鳴らし》で墓地に3枚のカードが落ちているはずなので、この3枚で《邪悪鳴らし》を唱えられます。
    六番》の回顧で《モックス・アンバー》を場に戻すことで何度も《邪悪鳴らし》を使えるようになるので、《邪悪鳴らし》で土地が手札に入りさえすれば、このループは続きます。手札に土地が入らなかったら《モックス・アンバー》を一度脱出で出す必要があるので、墓地が3枚減っていきます。

    とはいえ、これでデッキをすべて掘りきる必要はなく、どこかで《研磨基地》が落ちればそこからは上記の確定パターンで勝利できます。
    デッキ自体は『モダンホライゾン2』から存在していましたが、《知りたがりの学徒、タミヨウ》と《邪悪鳴らし》によってしっかりと強化されています。
    知りたがりの学徒、タミヨウ》の加入はこのデッキにとって非常に大きく、殴って出した手がかりが《湖に潜む者、エムリー》のコストを軽くしたり、《ミシュラのガラクタ》と《湖に潜む者、エムリー》で変身も容易、更には《モックス・アンバー》からマナが出ると至れり尽くせり。

    1ターン目に《知りたがりの学徒、タミヨウ》から《モックス・アンバー》、《ミシュラのガラクタ》を置いて《湖に潜む者、エムリー》まで出してエンドと、モダンでも随一の展開力を見せる時も。
    アーティファクトが大量に入っているデッキ、かつ《モックス・アンバー》がキーとなるので、それをサーチできる《ウルザの物語》も当然4枚採用されています。この《ウルザの物語》トークンのサイズが大きいのもデッキの魅力。ただ殴るだけで勝手に勝つこともあるぐらいです。
    そして《一つの指輪》。《湖に潜む者、エムリー》によって何度も墓地から出し直せたり、《研磨基地》で能動的に墓地に送り込めるので、指輪によるスリップダメージで死亡することがまずないのが魅力的です。
    このように《研磨基地》《死の国からの脱出》《モックス・アンバー》のコンボ以外でも、入っているカードのほとんどが強いのが、ティムールブリーチの魅力です。コンボパーツの《死の国からの脱出》も、墓地が肥えている状態なら《ミシュラのガラクタ》を複数回使い回せるだけで十分で、役割がコンボしかないカードは《研磨基地》のみです。その《研磨基地》はやはり2枚採用に押さえられています。
    ティムールミッドレンジにコンボが内蔵されているといった方が正しいかもしれませんね。

    それゆえに対策がそれなりに難しいのも、このデッキのストロングポイント。ルビーストームのように《魔道士封じのトカゲ》が生き残れば勝つわけではありません。《ウルザの物語》のトークンと戦い、《知りたがりの学徒、タミヨウ》《湖に潜む者、エムリー》のリソースカードたちをしっかり除去し、《一つの指輪》とも向き合わなければなりません。
    戦い方がわからないデッキはそれだけで使用する価値があるので今週は特に勝つチャンスかも。

    ただし注意点として、このデッキは非常に難解です。勝ち手段が複数あり、プレイの選択肢も多く、相手だけではなく自分も混乱してしまうかもしれません。

    もし使う場合は一人回しを欠かさないでくださいね!

    GOOD GAMEでも店舗予選が開始!

    そしてチャンピオンズカップ店舗予選を、GOOD GAMEでは今週末から3週に渡って開催!フォーマットはすべてモダンです!

    9月16日(月・祝):11時~
    9月23日(月・祝):11時~
    9月26日(日)  :11時~
     
    以上の日程で開催します!予約も既に始まっています!

    予約はこちらから

    ちなみに9月23日(月)の予選には僕も参加予定なので、ぜひGOOD GAMEに遊びにきてくださいね!